:ReVision

魂の設計図に進化と統合を

ケンタウロスの痛み🏹♈16°MNNキロン合

 

 

 高次のレベルは、低次のレベルをいつでも(低次のままで)超越し包含することができる。高次のものが低次のものを超越/包含するとき。その段階(ステージ)はより真実の段階に近づいていると言える

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 2024年2月20日小惑星キロンが、自我の進化のポータルポイント:月のノード軸の北ノードと重なり合います。

 日蝕/月蝕を引き起こす月のノード軸は、宇宙のポータルが開くポイントであり、自我(太陽/月)がそのとき(重心を南から北へ)感情プロセスしている状況を説明します

 2日後2月22日はみずがめ座で金星/火星が会合し、金星/火星の新しいサイクルが始まる日です。よって年初から始まる新しい人間関係(パーソナル・リレーションシップ)のサイクルが、自我の感情プロセスの方向性(♈16°北ノード)と同期(シンクロ)していることが分かります

 

 小惑星キロンはギリシア神話ケンタウルス族のひとり賢者ケイローン(カイロン)から名付けられました。占星術では一般に「傷ついたヒーラー、内なる教師」と呼ばれています

  賢者ケイ-ロンが医術や薬草学、音楽、占星術の優れたマスターであったことから、ヒーラー(療法家)や占星術師など他者と痛みを共有し合ういわゆる対人援助職の才能を示す星でもあります

ja.wikipedia.org

 

minaminosimano.hatenablog.com

 キロン(カイロン)は土星天王星の間にある小惑星です。その軌道は非常に珍しく、現実/物質世界(土星)と精神世界(天王星)のあいだの架橋(ブリング)を表しています

 天才(才能)、熟達(マスター/マスタリー)、洗練さ、という土星/天王星の共通項にも特徴されます


 ギリシア神話によると、カイロンは偉大な​​ヒーラーであり、英雄たちを育てた賢明なマスター(教師)であり、不死不滅のケンタウロスの 1 人でした。

 他者の痛みを癒せる優れたヒーラーであった賢者ケイローンは、お気に入りの弟子のヘラクレスに毒矢を誤射され、自分の痛みは癒せず不死をプロメテウスに譲って死んでしまう。

 賢者ケイローンとプロメテウスは、神話的元型の神々が織りなすギリシア神話の世界でたいへんめずらしい犠牲的に他者を助ける仏教の大乗的人物である(人物というか半人半馬)

 けれども神話的エゴの権化たる神々の世界において大乗仏教的人物はひどく苦しめられる

 月のノード軸はカルマ(南ノード)からダルマ=愛と法(北ノード)への道である。その北ノードが小惑星キロンと重なり合う。他者は癒せるのに、自分は癒せないという小惑星キロンの痛みのパラドックス

 現実のリアリティのなかで、人生のなかで起こるパラドックス自体の許容は、自己の存在、その視点/視座(Perspective)に深化(深層性)の深みをもたらしてくれる。

 なので理論として、他者の痛みを感情共有することは、自分自身にとってもプラスになる。自我がプロセスできる痛みの許容範囲を大きく広げてくれるはずだ

 けれど私はキロンのシャドーを感情プロセスすることが、けして容易でないことを知っている。人間の意識が、ある視点(perspective)を抱擁(embrace)することは必然的に盲点を抱え込む

 タイポロジーの学問が抱擁している限界と危険性。人間の心の痛みをタイプ化してしまう行為の尊大さ

 キロンは占星術師の傷とシャドーである。これは明らかに私のシャドーである

 痛みというナイーブな感情を扱う時、その人物が抱えている何か根本的な精神的原因や内面多様性をかなり見逃している危険性が高いのではないか?

(非二元の解決策を探る効力はある。そして神話的元型を使って神話的役割に閉じ込められている人々のペルソナやシャドーを剥がしている)

 2日後の2月22日は同日に金星/火星の新しいサイクルが始まる日です。火星はキロンのあるおひつじ座のルーラー、金星は月の南ノードのあるてんびん座のルーラー

 いて座の星座は、弓を持つ賢者ケイローンから来ています。ケイローンの死後、ゼウスは彼を憐れみ、彼を天空に引き上げ、いて座となりました。

 いて座のルーラー木星は今おうし座にあります。おうし座の雄牛はオリンポスの大神ゼウスの化身ですが、また同時にケンタウロスでもあるのです。

 おうし座は身体性と五感をはじめとする感覚(金星)、テリトリアル(縄張り)です。よってここには肉体的/身体的なシャドーが確実にあります。

 木星のシャドーは過剰消費と浪費です。天王星の意識の光は自分の肉体的/身体的なシャドーを突き止め、高い視座から解決策をもたらし、このシャドーを回収します

 小惑星キロンはおうし座側と明確に連動しています。木星は行動(火星)の背景となるビリーフ(信念)システムであり、自分の信念体系に持ち込まれるSomethingNew(新しい何か)到来する新しい波(Wave)、熟達(マスター/マスタリー)すべきテーマの新章(ニューチャプター)です。

 木星は4月21日におうし座21°で天王星と会合し、今年は木星/天王星(新しいパラダイムの到来)の13年サイクルが始まります。

 おうし座と天王星の組み合わせは、未来にサステナビリティ(持続可能性)するリソースの創造です。持続的な成長(木星)を可能にする事業ドメインを導入するときです

 

 

 私たちの心が、心の傷をいつまでも握りしめ手放さないのはなぜだろう?

 人間は心の痛みと悲しみを、どうしていつまでも抱きしめたままでいるのだろう

 答えは私たちの自我(エゴ)にある。自我が過去のある経験の痛みを自分の存在意義の一部と認識してしていることに気づく必要がある。気づくと、解毒や解放が始まる

 しかし古い自我はいつでも見知らぬ自我(新しいエゴ)に抵抗する(内的動力学は変わらない)かくして同じような経験を引き寄せる。同類を呼びもする。しかし人間の認識と共感能力の向上は、痛みという感情の正体を知り、乗り越えた経験値を持ち、的確な解決策を自分と他者の双方に与えることができる。これを才能と呼ぶ。

 自我は自分という存在の認識に、感情(喜怒哀楽)と自我の影(シャドー)を常に必要としている。

 自我が苦痛、痛みを握りしめて手放さないのは、痛みという感覚もまた自我に自分という自己の存在感を与えるからだ。けれど人は、けして癒えることのない痛みや喪失感の意義と重要さについて、ある年齢になるころ気がつく。

 痛みは私たちに慈悲を教え、苦しみは慈愛を教えるのだ…

 小惑星キロンのサイクルはおおよそ50年。50歳を過ぎたころ出生図の位置に戻って来ます

 月のノード軸と違って小惑星キロンの軌道は楕円なのでサインによって滞在年数が異なります。なので月ノード軸との会合サイクルも一定でありません

 1年のうち156日ほど逆行している。今年の逆行は7/26♈23°-12/30♈19°

 北ノードとの会合は前回は2008年♒19°。次回は2038-2039年。反転している南ノードも合してくる

 おひつじ座は分離・独立・解放のサインです。小惑星キロンは分離や解放に同時に痛みもあり、自分の自我が感じている分離(セパレート)の痛みを自覚的に感情プロセスする必要性を示している

 この感情プロセスは、ひとを強さ(牡羊座)のマスターにもするだろう

 人間を最大に成長させるのは、いつでもパーソナル・リレーションシップです。おひつじ座/てんびん座の元型は主観(火)/客観(風)のバランスの回復を自分の視点/視座に呼び込んでくれる。この軸で私が自戒しておくべき視点/視座は、より普遍的な正義(justness)。金星は他者のニーズにコネクトする女性性(受容性)であるけど、集合領域に入っていく金星は、そのニーズを受け入れるかどうかの判断に風サインの認識力の向上、バランスをジャッジメントできる識別力を養っていく

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 成長には成長痛がある。傷つかなければ成長できない領域が人生に確かにある。

 自分自身について言うなら、痛みのパラドックスを受け入れることは、痛みという感情の積極的なプロセス・ワークになるかもしれない

 自分のトラウマに溺れるのではなく、トラウマを受け入れ、同じように苦しんでいる他の人を助け、苦しみが人生の一部であることを受け入れることができるなら、小惑星キロンは叡智(ウィズダム)の鍵になります

 対人援助職に就く人にとって、自分の教師となる人物が、ただ技術(アート)の教師でなく、ケアネスな教師やグルであることは重性です。賢者ケイローンはただの教師でなく、英雄たちの養育者でもあるのです。

 私たちは自他の境界と双方のケアネスにもっと自覚的であるべきだ。もっと慎重(ケアフル)であるべきだ。この意見に変わりはない

 

 占星術では、キロン(カイロン)は私たちの治癒不可能な怪我と不治のトラウマを象徴しています。賢者ケイローンはクロノスとニンフの母親のあいだで生まれましたが、母親のニンフは半人半馬のカイロンの姿に恥と嫌悪感を抱き、彼を捨てました。

 小惑星キロンには拒絶による痛みがあらわされています。

 賢者ケイローンは太陽神アポロンと月の女神アルテミスの兄弟に拾われ、アポロンから音楽、医学、予言の技を、アルテミスから狩猟を学んだとされます。ペーリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしました。

 またヘラクレスやカストールら英雄たちに請われて武術や馬術を教え、イアーソーンやアクタイオーンを養育し、アキレウスの師でもありました。

 アスクレーピオスには医術を授けました。

 拒絶の経験を乗り越え、カイロンは偉大なマスターになったのです。

 

 有史以来、人間の死のほとんどは痛みとともにあった。ホスピスケアの登場は最近の話である

 (うお座が医療であり、さそり座が象徴の死でもあるため、ホスピスケアの発展や先進国での安楽死の選択権は、海王星60°冥王星の長期座相が人類にもたらした恩寵)

 死は痛みと同義であり、そこから逃れたいという人間の切なる願いは、人間の意識に遺伝子レベルで深く刻み込まれている。

 小惑星キロンはアステロイド小惑星)帯:キューパーベルト由来であり他のアステロイド同様、人間の影(シャドー)、とくに現代を生きる人間の感情の陰が濃い

 人間は、とく現代史はこの死の痛みに癒しの光を与えようとしてきた

 ホスピスケアや先進国で安楽死の理解が広がったのは、キロン・リターン後の人類の寿命が医療の発達により延びていったことと無関係でない。

 死と死の痛みから目を背けず、社会の中でひろく共有し問題解決しようという動きが海王星60°冥王星的に人間社会に広がっていったのである

 小惑星キロンの50年サイクルは、人間という有機体が避けることのできない死と死の痛みを、集合のなかで広く共有し、その痛みを共感によって他者とともにプロセスし、生命と人生の深遠さを理解させる

 

 キロンの痛みは「イニシエーションゲート」の一種です

 現代占星術が、数多いアステロイド群のなかで小惑星キロンを特別扱いするのは、自我の痛みの自覚が、現代を生きる我々に必要不可欠な要素だからだ。途方もなく複雑で、また予測不可能な今の時代を

 「痛み」は私たちの意識(アウェアネス)を深く目覚めさせます

ケンタウロス族From Wikimedia Commons

 

 

怒りのプロセス🌓♈27°上弦月

 

 

 

 このたびの能登半島地震で被災された方に心よりお見舞い申しあげます。

 多くの人がいまも避難生活の苦労を送っていることを知っています。当たり前の日常の生活が一秒でも早く戻って来ることを切に願っています。

 

 

 

 2024年1月18日(12:53)月はおひつじ座♈27°太陽はやぎ座♑27°で活動宮(自己発見と再自己定義)の上弦の月になります

 地球の近日点通過が1月3日であったため、今年最大の上弦の月です

 上弦の月は、新月に設定した自分の意図(NewSeed)に本心で愛着できるか、自分の内側に統合できるかどうかをテストされるときです

 新月/上弦/満月/下弦4つの月相の元型は活動宮であるため、このとき私たちに試されるのはいつでもセルフ・アイデンティティ(自己認識)の真実です。「自分とは何者なのか」「自分は何者としてどう生きるか」今回はとくに活動宮での上弦の月、自己認識に意識のフォーカスが改めて当たります。

 おひつじ座の自由は自分が理由、自分の運命を自分の力で切り開く自由意志(フリーウィル)と使命(ミッション)により直感的でより情熱的です。

 元型の配置で太陽のあるしし座はやぎ座に150°。コツコツ時間をかけ一歩一歩発達していく道を選ばせる。

 新月に設定した自分の意図の実現性について感情面も含めて自覚的なテスト時間です。

 新しい意図に♈月✖♑太陽は非常に意欲的でタフネスです。意図の達成のため障害を克服することを熱く決意しています。粘り強く、断固として、この先に、さらにもっと高い場所に、チャレンジしていく意志の力(willpower)

 しかし人間の発達に欠かせないのは挑戦だけでなくサポート(支援)システムもです

 挑戦の準備が整っていないときは自分のサポート基盤(♋有機的な殻と巣作り=家、部屋、台所)に戻り、挑戦に耐えうる体調や、挑戦に必要なアイテムを用意(レギュレイト)しておく必要があります

 サポート基盤が壊れてしまう痛みに深く共感します。被災地が一刻も早く回復すること私も強く願っています

 この上弦の月がプロセスしているのは11日のやぎ座新月の意図です。新月意図に対して自分が非常に覚悟を決め自覚的であったとしても、これはとてもハードな意図と感情プロセスがテストされます

 またやぎ座/おひつじ座という冬至から春分に向けエネルギーの移りゆきも強く感じます

春分は3月20日、4月9日おひつじ座19°新月



 

 月はかに座♋のルーラーです。おひつじ座/かに座両者の共通項はどちらも個的(パーソナル)の始原的/原初(プリミティブ)的な感情・本能・欲求です。共通項が保護と防衛(=プロテクトとディフェンス・メカニズム)であるため、感情が刺激されたとき、とくに怒りや実存的危機が起こったとき思いもよらない過剰防衛や過保護に走ってしまう過剰反応(オーバーリアクト)に意識的な注意とケアを向けるとき

 ここで動作する感情要因は怒り…

 月は自我の感情面です。人の自己愛的感情の直下に潜んでいる子どもっぽい怒りについてプロセス・ワークする気づきやタイミングかもしれません


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 ~君は怒りのなかで~子どものころを~生きてきたね~~でもときには誰かを~許すことも覚えて欲しい~泣いてもいい~恥じることなく~俺もひとり~~泣いたよ~〜

by浜省

浜省めっちゃ大人…「誰もが〜愛する人の前を気づかずに〜通り過ぎてく〜ってこれは仏教の大乗の歌じゃないのか?

 怒りはいつも新しい自己の獲得や、人生に新たな波を起こす行動を導く動因にもなり得ます。目に見える光の強い個人天体のシャドーサイドは、これは自分の自我のシャドーだと気づきやすいため、潜在意識の超個三天体のシャドー(世代相)ほど深刻ではありません

 世代相はある年代まるごと社会を覆う。ある世代に引き起こされる公害や健康問題/社会問題(共有してるカルマ)など、その世代全員で協力して解決すべき課題がある。よって前-個➡個性(individual)化を成し遂げたあとは、前個と個的を包含した超個の段階に進むよう超個三天体に促される(進化の衝動)

 前個と個的段階までは個人のシャドーとして、その領域の統合を促される。

 ♑冥王星(カルマのシャドー)が90°スクエアになるタイミングで火✖水の自己愛的な愛着/執着のシャドー。やぎ座にはおひつじ座ルーラー火星が来ている。冥王星にあるのは拒絶や失敗の恐れ、怒りや執着を捨てると自我が力(パワー)や制御(コントロール)を喪失するのではと恐れている。パワーの行使に執着しているが、ここに自己愛的な怒りが潜んでいる(私が怒っていたシャドーがこれ)

 しかし怒りという感情のプロセスをとうして、過去に解決できなかった恐れや執着のカルマ(因果)を昇華しようともしている。土星うお座にいるので、このカルマは時代と年代を超えた集合無意識と集合全体の課題でもある。しかしうお座なのでもうサレンダー、明け渡し、手放すとき

 

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 月側には年末に順行に戻った木星がいます。木星は行動(火星)の背景になるビリーフ(信念)システム

 木星とやぎ座、そして個人。社会体制の基盤となる人間の倫理的直感/道徳的な直感を問い正している。日本で人口規模の大きい木星/土星の年代(45〜75歳)は社会のリーダーとして倫理道徳の規範を正す責任がある

 14日、ふたご座ルーラー水星(学び、情報交換、移動)がやぎ座に移動してくる

 水星はライフの維持に必要なマインド。自己という有機体を維持するのに必要な左脳的機能すべて。水星が逆行のシャドー♑8°を抜けるのが1月21日(12:50)

 元型の配置でやぎ座はふたご座に対して150°。AIによるディープ・フェイクが流行する時代において情報に接するときは科学的なエビデンスに気をつける。対象の本質を見る理解力を磨く。

 ♑水星はまた元型の配置で同じ地のサインおとめ座には120°。コツコツ山を登ることには充実がある。ヘルメス(水星)は基本、空を飛びたがる。しかしやぎ座(土星はヘルメスを机に座らせ学ばせる。「本気で学ばないと立派な大人になれないよ!」ときどき説教される。やぎ座は集合の第4象限に入っているから自分の勝手にいかない。先生から謙虚に学ぶしかない。でもいつか、その時間が頼りになる日が来る。

 時間をかけて果実をもぎ取るのがやぎ座。目の前の現実的な実践(プラクティス)。その練度の充実によって、人生に、自己の目的に、野心(ドライヴ)に、さらなる高度を求めていく

 

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(4/21木星/天王星♉21°合(13年周期)のあと5/26木星♊移動、6/5♊12°満金星:太陽金星外合)

 おうし座で会合する木星天王星、両惑星とも既知の境界を越えたアイデアを獲得させる社会/超個の惑星であり新しいパラダイム(世界観)を創造します

 4/21はポンス・ブルックス彗星(70年周期)接近日でもある

 ふたご座入り後の木星は8/19にうお座土星と♊♓各17°でopening90°スクエア。サビアンシンボルのいて座からやぎ座にかけての度数には、永遠の北=永遠の哲学を示すシンボルがたくさん出現しますが、♐♑ルーラー木星90土星は永遠の哲学=叡智を学ぶ、を意味します

 集合にとってはディープ・フェイクを見破ることであり、やぎ座水星のいまの時間に学ぶべきことは多いが、トータルとして2024年は個人としては学びと移動、また異文化理解(ふたご座は多文化主義:マルチカルチャー)が充実する時間帯です

 

 

 

 

 

ドラゴン・エナジー🌚♑20°新月

 

 

 このたび能登半島地震で被災された方に心よりお見舞い申しあげます。普段の生活が一秒でも早く戻って来ることを切に願っています。

 

 

  2024年1月11日(20:57)月と太陽はやぎ座♑20°44′で活動宮の新月になります。

 二つの発光天体、太陽と月は、この広大な宇宙のなかで私たちが自分自身を見つけるのに必要な自我のセントリック(中心性の座標)です

 太陽は私たちがライフ(生命/人生/生活)を創造する意識の中心であり、月は感情とニーズ(欲求)です

 その太陽と月が重なり合う新月は、自己意識が新しい意図を設定できるタイミング。新たに始まる太陽と月の約28日間サイクルの、新しい計画やアイデアの種を蒔く時です

 

私のいちばん好きなドラゴン


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 アストロロジーにおける意識領域の理解は、元型が12星座分割されており、また個人と集合両方の発達/進化が惑星運動と同期しながら起こっていくので、各星座エリアにおける意識の進化や発達はスパイラル(螺旋階段状)に循環して起きていくと理解される。

 うお座の意識領域はいわゆる人間の全体(コスモス/ワンネス/統一)意識=集合の集合的無意識にあたる。全体(ワンネス)の感覚を一言でいうと幸福(ハピネス)である

 人間の創造性は宇宙の創造性の代用創造であり、よって人間の自我(エゴ)が幸福だと信じているものは実際は宇宙の代用幸福(半分幸福)である

 うお座海王星/12h)領域において自我は人間が感じている幸福が宇宙の代用幸福(半分幸福)にすぎないと無自覚に知っている

 自我(境界)の未発達自我の発達の抵抗うお座領域に顕著に起きるのは、ワンネスの完全なる幸福感の喪失を自我が拒絶(抵抗)するからである

 しかし今度は自我を一言でいうと、自我は全体(ワンネス)に対する抵抗、分離の感覚である。よって自我が二元性の統合に抵抗し、全体との調和に抵抗するのも、抵抗と抵抗感が自我そのものの存在感になっているからである

 ワンネスを恋うる方向とワンネスに逆らう方向。意識には相反する二方向のスペクトルが存在している。

 そして矛盾する二方向の抵抗には自我がそれぞれに発達していく余地が大きく残されている。

 うお座の領域で、ひとが似たような過ちをたびたび繰り返すのはなぜか?

 それは自己実現とワンネスとの融合という相反する意識の二方向への進化の衝動のためである

(つまり二元性=対向点や150°クインカンクスのエネルギーは、自我の抵抗ブロックをゆるめる解毒剤である)

 うお座領域における自我発達の抵抗が大きければ大きいほど、その領域における自我の発達および全体(集合)との接触能力の両方の発達の可能性が秘められる。

 夜の闇がなければ人は星を見ることができない。自我は、うお座領域における自我の発達(霊のより高い識別力)のみでしか全体(宇宙)を知り得ない

 (➡答え。すべて真実であるが部分的である) 

 photo by Wikimedia Commons

 新月が起こるやぎ座20°という度数は2020年のやぎ座ステリウム、土星/冥王星♑22°(33-38年周期)と木星/冥王星♑24°(13年周期)のサイクルが始まったエリアです。当時も2月ころ火星が土星/冥王星/木星を通過していったが、いままた火星(北ノード支配星)はやぎ座に戻って来ている(1/4にin)。当時イランの将軍の爆殺事件があったが中東はふたたび不安定化している。

 木星は順行に戻ったがおうし座5度まで戻ったのでやぎ座29°冥王星とオーブ広めの90°スクエア。物質的な火災が激しい。天王星の風が強く吹いて巻き上げている。今年は龍の年である。さそり座冥王星の元型は古い殻を脱ぎ捨て成長していく蛇の脱皮的変容を象徴するので、冥王星は飛翔する蛇=ドラゴンである

 太陽はやぎ座♑冥王星にオーブ10度内、月は翌日12日に冥王星とぴったりのコンジャンクト(合)冥王星は翌週18日おひつじ座♈27°上弦の月とオーブ2度内の90°スクエアになり20日太陽と合、21日に太陽とともにみずがめ座に2回目の移動(逆行戻り9/2、3回目イングレス11/20このあと本格的♒冥王星時代)

minaminosimano.hatenablog.com

 去年、みずがめ座冥王星時代の20年間をプロメテウス的市民の時代と呼んだが、今も変わっていない。冥王星は神々の火である。ようは人間が神の火をどう扱うか、の問題が起こる。そして神の火は、権威者から市民へ、とくに未来を担う若い世代に渡る。アクエリアン・エイジ。自由、平等、博愛。市民が共に助け合う市民の時代。風の時代。

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 冥王星が起こす変化は、自我レベルの変換(トランスレーション)でなく自分自身の実存という現実そのものの変容(トランスフォーメーション)です。冥王星が支配するさそり座は自分以外の他者がひしめく集合の上半球に入っているからです

 やぎ座のルーラーは土星土星は時間の神クロノスです

 冥王星は火星のハイオクターブ、火星と金星の融合。金星はリソース(資源)。冥王星がやぎ座に滞在した過去20年間、私たちは時間というやぎ座のリソースをパワー、力に変えてきた

 時間は私たちの発達(操作性)に最も強い影響を与える、土星が持つリソースです

 またおうし座/さそり座がリソースとバリューの軸であることを考えると、バリュー(価値観)のスケールが大きくなるということは、魂の容器(コンテナ)たる冥王星、私たちの魂のスケールもまた大きくなるということです

 冥王星がやぎ座を運行していた間てんびん座冥王星世代は経過冥王星と90°スクエアだったが今度はさそり座冥王星世代に90°スクエアになっていきます。

 進化のポータル・ポイント月のノード軸☊の南ノード(未解決の問題)はてんびん座を移動しています。

 金星がいて座に入っておうし座木星とミューチュアルレセプションになった時、火星の行動背景たる木星のビリーフ(信念)システムについて熱く言いたかったことは正義と生存権は火星(男性性)にだけ属するものでなく、正義と生存権のフェアネス(公平さ)は(てんびん座の)金星=女性性にも等しく属するものであるということだ。

minaminosimano.hatenablog.com

 

 金星はおうし座とてんびん座の両方のルーラー(支配星)です。水星がマインド(理性知性=機能)であるなら金星は感覚(センス)です

 おうし座的金星は五感に代表される身体的な充足や満足そしてテリトリー、自分の手足を使って稼げるリソースやその価値、宇宙の代用幸福でたとえるなら地母神ガイアを自分の身体性で体現することです

 いっぽうてんびん座的金星はセンスで言えばバランス感覚です。ここで私は自他のバランスやら右脳/左脳のバランスといった「バランス」という言葉を多用しますが、てんびん座はメンタリティの風サイン。よってバランスという言葉の概念は個人が目の前で起こる出来事を認知する力、認識力の発達に深く関連します

 このバランス感覚はタロットで言えば正義(ジャスティス)のカードです。てんびん座的金星が行うジャッジメントは、個人が正義や権利についてどれくらい認識しているか、個人の認識力の発達に深く左右されている

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いい顔してる

 

 では、この認識力は水星の認識力とどう違うのだろう?

 てんびん座は理論と実践の二元性をもつ星座である。よっててんびん座の認識力は、

理論だけでなく実践(プラクティス)とともに成長/発達していく能力である

 人間は個人的な人間関係、パーソナル・リレーションシップのなかで、このバランスをとる能力を実践とともに磨いていくのである

 元型のおうし座が150°であることを考えると、実存としての自分の価値観や充足できるテリトリアは絶対に譲れないし、うお座150°から金星のハイオクターブ海王星が始まることは、出会いという人間関係のグレイス(神の導きと恩寵)には、いつでも感謝とケアネスの気づきという謙虚(ハンブル)さの学びがそこにある

UnsplashのBenjamin Chengが撮影した写真

 

 前のブログをアップしたのは1月1日の午前中だった。そのとき書いたケアネス/ケアネスレスという言葉が凍るように心に貼り付いていた

 やぎ座はレギュレイト、準備性の星座である。間もなくやぎ座を去りゆく冥王星は、あなたの心を、あなたの状況を忙しなくせかしているかもしれない。ゆっくりでいい。ゆっくり発達していっていい。あなたの身体(おうし座)に属するすべての操作性とその能力を、ゆっくり発達させていい。あなたはその権利を有している。

 

 最初に、山がある。次に山はない。最後に、山だけがあった。それは最初から、常に、そうであった。そしてこれ以上明らかなことはない

Vero_FaschingによるPixabayからの画像

 どうして山に登るのか?そこに山があるからだ。

 山羊は一歩、一歩、時間をかけ山を登っていきます。まだ見ぬ頂(いただき)からのぞむ景色を求めて

 

 

成長/発達のロールモデル🌗♎13°下弦

 

 


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 2024年1月4日(12:30)月はてんびん座13°太陽はやぎ座13°で活動宮(今年最小)の下弦の月になります

 去年12月13日にいて座20°新月で開始されたライフの意味と真実を知ろうとする旅。失われていた自己の霊(スピリット)との繋がりを回復する精神的思索のサイクルが、新しい自己発見とビリーフ(信念)システムの再構築を得て終わろうとしていますf:id:minaminosimano:20231231231612j:image

Image by SpiderM from Pixabay

 てんびん座は集合を示すホロスコープの上半球=集合のなかで生き方を確立させる(集合のなかで個を発達させる)最初のサインです

(下半球は個の確立。社会/集合の天体やサインがあっても個の発達が目的)

 12星座どの元型(アーキタイプ)も最終的には分極化している二元性を包括/超越しホロスコープ全体に調和をもたらすことが目的です。人間の発達のゴールは(分極化してる二元性の)バランスの再現(回復)と自分を包みこんでいる全体(コスモス)との調和です。

 てんびん座が象徴していることはバランスの均衡と中道です。人間性と人間社会における自己と他者のバランス=調和/調停/同調。その核心(コア)のひとつが「フェアネス(平等主義)は正義である」

 ライシャスネス!高潔さ、誠実さ、信頼性。新月転換を前にアップデートされた倫理や道徳をアイデンティティに統合していく下弦の月

Image by S. Hermann & F. Richter from Pixabay 

 てんびん座90°やぎ座の発達において倫理的道徳的に誠実で正直なロールモデルを意識することは重要です。それは「親/先輩/上司の命令に(それが倫理に反していても)無批判に従う(日本的な)慣習的倫理を鵜呑みにしないことを意味します。

 職種が何であれ私たち女性は常に他者や社会へのケアネスと共感(コンパッション)を反射的に、慣習的に要求され続ける

(女性天体=月と金星の機能は、日本の男たちから残酷なまでに取り上げられ、女に過度に押しつけられている)

 来客があれば(とくに地方ではまだ)言われなくてもお茶出しする、給湯室をきれいにする、上下関係なく笑顔で接し、気を配り、明るく振る舞う。暗黙の了解のうちのgoodness。見返りない善意を美徳と教えられ、若い世代に教えていく。

 慣習として善意は伝えられていく。しかし日本の慣習的な善意はより強力な倫理や道徳規範のなかに意識されているといえない。それは未だ日本の女性たちに意識と権利の根幹として根付いていない。

 つまり男性に比べ圧倒的に火星(正義)や土星(倫理道徳)の機能をじゅうぶんに学べる教育と機会に恵まれていない(女性たちは他者のケアで忙しすぎる)

 「悪いことをするのはたいがい男たちで、だから倫理と道徳もまた男たちのもの」のままである

 ストーカー殺人の被害者となる女性が絶えないのはなぜか。

  自然に良心的な自分の胸(ハート)に根ざした正義(火星)それから倫理と道徳規範(土星)。これらはうお座の無境界に介入するため、自己と他者の境界を健全に発達させるため欠かせない能力である。

 火星/土星は悪い組み合わせでない。管理(土星)された健全な攻撃性(火星)防衛能力の発達(土星)である

 そして(てんびん座的)金星もまた「フェアネス(平等主義)は正義である」という集合のなかで発達していく個人天体。

 2ハウス的自己価値(充足)を高めて他者とバランスを取らせるバランス機能そのものも(意識すれば)発達させてくれる。てんびん座はバランスする能力をレッスンするエリア。何より出会いの力学がここには存在し、自分の魂の成長に必要な相手とはかならず出会わせてくれる

 日本の慣習的善意網は女性たちに学ぶべき機能と能力を未発達のままにさせている。法と人権に違反する者はたとえ恋人や夫や実の子であっても警察にすぐさま通報しなくてはならない。

 宝塚の学校で起こった虐待死もそう。過労というレベルでなく学校システムによる虐待である。学校はなぜ彼女に自己防衛する能力や抵抗する権利を教えなかったのだろう?学校は意図して娘たちに正義や倫理や道徳を教えていなかったのだろうか?

「女に必要なのは慣習的善意だけで人間社会の根幹たる権利や正義や倫理や道徳を(男ほどに)強力に教える(与える)必要はない」という社会システム(その体制を再生産している家族制度と教育体制)学術的権威者でも上野千鶴子くらいしか言ってくれない

Edward LichによるPixabayからの画像

 やぎ座冥王星うお座海王星の60°セクスタイルの長期座相は権力や権威の腐敗や構造の機能不全を終わらせて来た。

 意図せず自分自身や誰かを罰してきた悪いカルマの連鎖をもう終わらせるべき時だ。

 集団生活のあらゆる場面でフェアネス(平等主義)をより広くまた高次(=垂直の方向=天王星の反重力)に包括(ホリスティック)していく意識を発達させる

 お正月から導入部分が長いので後半は巻きます

 humanbeing、人間を人間として最大に成長させる挑戦(チャレンジ)はパーソナル・リレーションシップ(元型180°てんびん座)です

 健全な発達には挑戦(チャレンジ)と支援(サポート)体制の両面がいつでも必要ですが、この下弦のフェーズはやぎ座太陽(意識)もてんびん座月(感情)も集合のダイナミクスに広くさらされる状態です。

 個は公私にわたる広範囲の感情的な印象を同時にプロセスする必要があり(とくに女性が倫理や道徳の問題に直面したとき)バランスのセンサー(感覚)が混乱する可能性がいつでもあります

 このダイナミクスをうまく管理する鍵は、新たに起こってくる多様なアプローチを評価するときに、現実に起こっている出来事について自己の認識について根拠(エビデンス)を保ちつつ(風サインのメンタリティ)その評価について自己の基本的な価値観(2ハウス的)にいつでも立ち返って、感情的な分散(サポートに頼る)とアイデンティティの危機を軽減することを意識し続けることが重要です

 地に足をつけ続ける方法は、自分に欠けているものを過度に理想化することを避け、バランスを求める際により中立的なアプローチを維持すること。

 新月転換を1週間後に控え、アイデンティティの感覚を集合のなかに広げ、より全体的な自己感覚を確立できる下弦の月のフェーズです。 

 1月21日に太陽は冥王星と合したままみずがめ座に2度目のイングレス

 いま冥王星はパワーのカルマとシャドーを解消するため個人の倫理感と道徳感にパワーを与えます

 (私にこの記事を書かせたのは冥王星です)

minaminosimano.hatenablog.com

 

 おひつじ座の月北ノード&小惑星キロン(#10)合で起こっているのは自我の個性(個別)化と個的(individual)自我のための感情プロセス。エンパワメントを求めて自己を分離・独立することは正義の実現(怒りの解消)でもある。ただ自我はこの分離に痛みを感じ(キロン)潜在意識レベルで感情プロセスと感情変容(進化)の癒しを深く求めている

 

 時間の神クロノス(土星)を父に持つ賢者ケイローンは、半人半馬の姿から母親のニンフに養育を拒否(リジェクト)されたが、アポロンとアルテミスの兄弟に拾われ養育され、医学・薬草学・音楽・占星術のマスターになりました

 小惑星キロンは何かの癒しのための専門的マスターになっていくのを助ける

minaminosimano.hatenablog.com

 

 ただし死に際してケイローンは痛みを癒すことができませんでした。だから不死をプロメテウスに譲った。

 小惑星キロンが他者の痛みは癒せるのに自分の痛みを癒せないパラドックス(両義性)であることに変わりはない。

 うお座/おとめ座軸の奉仕(サービス)は、献身とは、犠牲とは、自分の自我の心の器が感情的な水=優しさや充足ですでにいっぱいにあふれていて、その心の器から自然にあふれ出るものを他者のための献身や犠牲に使います

 心の器がカラカラに乾いて空っぽになっている時は献身や犠牲的な奉仕に邁進するときでない。

 私が観察するかぎり自分にケアネスを与えない人は他者にもケアネスを与えない。また同様に他者からのケアネスに感謝しない人もまた他者にケアネス与えない。

  (元型のうお座150°てんびん座150°おうし座を言い換えると)

 来月2月20日♈16°で北ノード&キロンは合するが、自分の痛みを癒すことに専念することも忘れてはいけない。

 

 冥王星/太陽が合するやぎ座のルーラーは土星です。土星うお座うお座の親玉海王星とともにあります。

 今年は8月19日2つの社会天体(土星木星)がうお座/ふたご座17°で土星/木星間20年サイクルのopening90°スクエアになる年ですが(開始点2020年冬至みずがめ座0°)これを集合的無意識の右脳をAIが操作する「ディープ・フェイク」と表現する豊島さんはさすがである


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 2022年にうお座23度で木星/海王星合13年サイクルが始まった時、旧Facebookがメタ社に社名変更した。メタ・バースが世界を支配し始める象徴だと深く感じたのを覚えている

 上記でケアネスや小惑星キロンの話しをしたが、うお座海王星/土星合90°木星の時間帯の学びとしてケア・コレクティブやケアネスなスピリチュアルな体系や先生から学ぶことは重要である。

 いまの木星/土星=社会体制のサイクルはみずがめ座0度で始まっています。

 風の時代はコミュニケーションとコミュニティの時代であるが、その分乾いたケアネスレスの時代である