2043年3月9日(9:57)までの20年間の水瓶座の旅を始めます。
冥王星は軌道が楕円であるため
(太陽に近い時はスピードが早く、太陽から遠い時はゆっくり動く)
一つのサインに11年間(支配する蠍座)から32年間(おうし座)滞在し、248年かけて12星座黄道帯(獣帯:ゾディアック)を一周します。
前回、冥王星が水瓶座入りしたのは248年前の1777年4月のことでした。
(1777.04.05-1798.12.27)
不思議なことに、みずがめ座のモダン・ルーラー(支配星)天王星がウィリアム・ハーシェルによって発見されたのはその直後1781年3月。
フランス革命が起こったのがこの頃で、天王星は人類に革命と覚醒をもたらす惑星です。
また米国の独立宣言が1776年7月4日であり、米国は建国図の冥王星回帰を迎えているところです。
革命後のフランスには、周辺諸国が軍事介入したため反乱(内戦)や周辺国との戦争が頻発しました。
そんなフランスの危機を救うべく登場したのがナポレオンです
みずがめ座と対向しし座はともに創造性とリーダーシップの星座です。
みずがめ座冥王星時代は、人類の危機(冥王星)を救うべく、パワーをもった強いリーダーの登場が暗示されます。
そしてフランス革命のころ同じく革命が起こったのがフランス料理です。
いま天王星は牡牛座にあるため、人類の食卓では分子調理などがさらに発達するかもしれません
みずがめ座のルーラー天王星が「変えたいもの」を示すなら、冥王星は「変えなければならないもの」を示しています。
水瓶座のルーラー天王星の特徴が変化であれば、蠍座のルーラー冥王星は変容。
水瓶座と蠍座は、どちらも「変わる」ことを共通とするエネルギーです。
冥王星は(可変可能な)魂の器であり、感情体の変容をとうして人格的な成長を導きます。
冥王星は人格のシャドー(影)です。
シャドーは心理学の用語で意識から排除されて無意識に追いやられた人格的な要素や側面を意味します。
天王星は水星のハイオクターブでありアイデアによる創造性と解決策(ソリューション)を与えてくれます。
しかし天王星がどんなに素晴らしく創造的なアイデアの種を持っていたとしても、
それを受け入れる器(コンテナ)が小さいままであると
その器には天王星による創造の種を植え付けることができないままになってしまいます。
Deep roots(深い根)が無ければ、最初の強い風で、その創造性の木は倒れてしまいます。
冥王星は、自分の限界を突破させるため危機に直面させ、超個(トランスパーソナル)天体であることから、その危機は避ける事の出来ない人生の浮き沈みとして現れます。
(トランスパーソナルとは、個人のなかで個人を超える何らかのプロセスが起こっているという意味です。
トランスパーソナル天体はゆっくり動くため、天体とサインとの組み合わせの特徴が世代相として現れます)
冥王星は、機能不全に陥っているもの、自分の成長を阻んでいるものを
意図して死なせる創造的破壊をうながすプレッシャーを与えてきます。
危機に陥ることで、自分の脆弱さや暗黒面(シャドーサイド)に気づかせ、
変容することでエンパワーメントする機会を与えてくれます。
【変容することで進化する】
金星が天与の魅力であるとすれば、冥王星は成長した証としての磁力です。
磁力は人を引きつけもすれば、人を遠ざけもします。
水瓶座0度は2020年12月21日(冬至の直後)に木星/土星が会合した度数です。
①23年 3月23日(順行)
➁23年 6月11日(逆行)
③24年 1月21日(順行)
(※太陽の水瓶座入りは前日23時頃のため太陽/冥王星が合した状態)
④24年 9月2日(逆行)
⑤24年 11月20日(順行)
2023年3月23日の水瓶座入り以降、冥王星は自分と同じトランスパーソナル天体(海王星/冥王星)と
特徴的なアスペクトをとっていきます。
冥王星/海王星の(opening)60°セクスタイルは1948年頃から2030頃までオーブ狭めで
80年間ほど続いていく長期アスペクトですが
2040年3月末以降はこの60度はオーブ10°以上離れてしまい、完全に終わってしまうアスペクトです。
2023年3月23日に冥王星が水瓶座に入って以降、また海王星が牡羊座に入る2025年/2026年以降に
2026年6月25日に両星座4度、2028年6月9日に8度、ラストが32年2月29日に14度で60°セクスタイルになります。
冥王星は蠍座のルーラー、海王星はうお座のルーラー、どちらも同じ水星座のルーラーですが
海王星は人間の力で変えられないことを学ぶレッスンです。
個人は、個の力で変えられない現実を受け入れることで、変容していきます。
冥王星と海王星はどちらも超個(トランス・パーソナル)天体の外惑星で、
この会合周期は493-4年にわたる長期の惑星間周期(サイクル)です。
現在の冥王星/海王星サイクルは19世紀末1891年8月にふたご座8度で会合し始まっています。
ふたご座は知的なメンタルを発達させる星座です。
ユングがフロイトのもとで精神分析を学び始めたのは、このサイクルが始まったばかりの20世紀初頭のことでした。
20世紀初頭は、アインシュタインの相対性理論からハイゼンべルクの不確定性理論にいたる1905年から1925年までの短期間に、驚異的な知の爆発が集中して起こった時代です。
海王星は集合体そのものであり、マス(大衆)の伝達手段の発達、新聞やラジオ・テレビといったマスコミ・マスメディア・インターネットと
冥王星はシャドー:リーダーがプロパガンダで大衆を先導し、2度の世界大戦という人類のシャドーをも示すサイクルです。
(東のロイヤルスター:恒星アルデバランが双子座9°)
水瓶座時代の冥王星はもうひとつのトランスパーソナル天体、みずがめ座の支配星、天王星とも120トラインのアスペクトをとります。
113-141年サイクルの冥王星/天王星の現在の周期は1965年10月乙女座17度で会合して始まったサイクルです。
2008年に冥王星が山羊座にはいったあと2009年から2018年に牡羊座に入っていた天王星とopeningスクエアだったのはまだ記憶に新しいと思います
そして今度は天王星が双子座にはいる2026年以降、水瓶座冥王星とopening120°トラインとなっていきます
5回ぴったりトラインになります。
①2026年7月18日 ♊♒04°29'
②2026年11月29日 ♊♒03°31' (天王星が逆行)
③2027年6月15日 ♊♒06°52' (冥王星が逆行)
2027年7月20日に、天王星はしし座木星と180度オポジッション
木星/天王星/海王星/冥王星が各4°で「ゆりかご」台形(クレイドル)の複合アスペクトを組みます。
④2028年01月13日 ♊♒06°20' (天王星が逆行)
⑤2028年5月10日 ♊♒08°49'
最後の2028年5月のトラインの天王星はふたご座8度にあります。
このふたご座8度は上記に書いた現在の冥王星/海王星の会合ポイントです。
また2028年6月9日にはみずがめ座冥王星とおひつじ座海王星の60°が♒♈8度であります。
2028年には3つのトランスパーソナル天体によるオーブのせまい小三角が形成されることになります。
これは人類の中に素晴らしく創造的なアイデアが発見・開発されることが予兆されています。
人類がプロメテウスから受け取った神の火が、地球共同体を共に生きる
市民の手のなかに平等に手渡されていくのが水瓶座冥王星の時代です。
ジャン=シモン・ベルテレミー(英語版)とジャン=バティスト・モーゼース(英語版)『プロメテウスの創造物』(1802年 & 1826年) ルーヴル美術館所蔵
去年、火星は10月末からふたご座25°で逆行し、今年の1月12日にふたご座8度で順行に戻りました。
(逆行シャドー入りしたのが22年9月3日、抜けたのが魚座25°太陽海王星水星と90°スクエアになった3月17日)
人生においてふたご座の意味する知的なメンタリティ、教育、情報交換(コミュニケーション)
移動=旅、異文化理解(ふたご座はとくにダイバーシティへの理解)また兄弟姉妹との関係性の再定義。
これらふたご座に関連する分野で、去年から今年初めにかけて懸命に取り組んだプロジェクトは
今後3-5年のスパンをかけ大きく成長していく礎になったはずです。
このあと、冥王星は5月2日(2:09)水瓶座0°22'で逆行を開始。
来月4月20日の2回目の牡羊座新月:牡羊座29度新月(日蝕)は、水瓶座0度に移動したばかりの冥王星と90°スクエアになる新月です。