:ReVision

魂の設計図に進化と統合を

強さのマスター🏹♈キロン90°♋火星

 

 

小惑星キロンはギリシア神話の賢者ケイローン(カイロン)から名づけられました

ja.wikipedia.org

 

 

 賢者ケイローンの神話から、キロンは「傷ついたヒーラー、内なるマスター(教師)」と呼ばれます

-UnsplashのRenè Müllerが撮影した写真

 キロンのサイクルはおよそ50年です。よって50歳ころにキロン・リターンがあります。

 

 キロン(カイロン)は土星天王星の間にある小惑星です。

 その軌道は非常に珍しく、現実(土星)=物質世界と精神世界の間の架け橋を表しています。

 天才(才能)、熟達、洗練さ、という土星/天王星の共通項にも特徴されます。


 ギリシア神話によると、カイロンは偉大な​​ヒーラーであり、賢明なマスター(教師)であり、不死不滅のケンタウロスの 1 人でした。

 カイロンは占星術のマスターでもあります。

minaminosimano.hatenablog.com

 

 神話では、彼はお気に入りの弟子であるヘラクレスの毒矢によって「致命的」な怪我を負いました。

 彼はひどい痛みに苦しんでいましたが、不死であったため死ぬことはできませんでした。

 最後に、彼は同じく苦しんでいたプロメテウスに不死を譲り、死にました。

 

 トランジットでは、キロンは実際の死を象徴することもあります。

 カイロンは音楽のマスターでもあり、太陽がキロンに近づいていた満月の前に、国民が親しく教授と呼んでいた坂本龍一さんが亡くなられたことは(たいへん残念ですが)印象深い出来事でした。

 

 小惑星キロンには他者の痛みは癒せるのに、自分の痛みは癒せない痛みのパラドックスがあらわされています。

 

 カイロンの死後、ゼウスは彼を憐れみ、彼を天空に引き上げ、いて座となりました。

 

 占星術では、キロン(カイロン)は私たちの治癒不可能な怪我と不治のトラウマを象徴しています。

 

 カイロンはクロノスとニンフの母親のあいだで生まれましたが、母親のニンフは半人半馬のカイロンの姿に恥と嫌悪感を抱き、彼を捨てました。

 

 小惑星キロンには拒絶による痛みがあらわされています。

 

 カイロンは太陽神アポロンと月の女神アルテミスの兄弟に拾われ、アポロンから音楽、医学、予言の技を、アルテミスから狩猟を学んだとされます。

 カイロンはペーリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしました。

 小惑星キロンはヒーラーの適性をあらわしています。

 またヘラクレスやカストールら英雄たちに請われて武術や馬術を教え、イアーソーンやアクタイオーンを養育し、アキレウスの師でもありました。

 アスクレーピオスには医術を授けました。

 

 拒絶の経験を乗り越え、カイロンは偉大なマスターになりました。

 

 おひつじ座は分離・独立して強さとパワーと主権を手に入れる、ファイティング・スピリットのサインです。

 おひつじ座にあるキロンは私たちが勇気をもって目の前にある困難を乗り越え、強さとパワーをマスターしていけることをあらわしています。

 

 キロンがおひつじ座14°26′で木星とコンジャンクトしたのは3月12日。

 木星もまたマスターとマスタリー(熟達)の惑星です。

 

 おひつじ座のメッセージは自由です。

 自由とは「自分が理由」なのです。

 他の人に支配された傷と痛みから、自分を自由にする方法、開放するパワーをマスターします。

 自分自身の強さとパワーを成長させ、誰に妥協しないかを学ぶときです。

 いまキロンはおひつじ座15°にあり、いて座のルーラー木星と太陽がキロンを通過していったところです。

 キロンは4月27日におひつじ座のルーラー火星(♋17°)と90°スクエアになります

 

 火星がキロンと合したのは去年2022年6月15日。開始度数はおひつじ座15°56'

 6日のてんびん座16°満月のキロンは、おひつじ座15°52'。

 おひつじ座90°かに座のスクエアは、自分らしさを確立していくのに必要な緊張です。

 新しいもの・未来=おひつじ座と、古いもの・過去=かに座のあいだで起こる葛藤です。

 成長の基盤となる自分のリズムを大切にしながら、新しい自分を獲得するため戦っていく、戦いのなかで強さとパワーをマスターしていきます。

 

 小惑星キロンは自分のトラウマに溺れるのではなく、トラウマを受け入れ、同じように苦しんでいる他の人を助け、苦しみが人生の一部であることを受け入れることができるなら、キロンは知恵(ウィズダム)への鍵になります。

 キロンの痛みは「イニシエーションゲート」の一種です。