2024年2月22日金星と火星の新しいサイクルが始まります。これは火星/金星=男性性/女性性のパーソナル・リレーションシップとセクシュアリティ(生命のエロス)に関連するサイクルです。金星は腎臓で火星は副腎です。人間はたいがい腺(ホルモン)でひとの好き嫌いを決めている
出生図で火星/金星合や90°スクエアなど特徴的アスペクトをもつ人は火星/金星サイクルの強い影響下にあります。出生の直前の会合点が、あなたの金星/火星サイクルの意図が設定されている開始点です
人間のケアやケアネスは資源(リソース)なしに存在できない
おうし座(的金星)で実現されるべきことのひとつは、セルフ・ケアの確立です
人間は自分の身体を維持できてはじめて他者や集合をケアすることができるからです。
そしてかに座(月)における安全(セキュリティ)の最大のニーズもケアであるが、前提として前方の星座のおうし座で有機的な資源が確立されていないと、このセキュリティは持続的な維持が不可能になる
またケアは、前個/個的/超個の各段階において、(とくに金星/海王星の)個の発達レベルを測る目安にもなる。
自分をケアする能力なくして個は確立せず、そして自身とパートナーや周囲の双方のケアとバランスによって個は発達/進化し、集合のなかでよりユニバーサルなケアを広げることができるのが超個の段階となる
ユニバーサル・ケアの視点は、金星と海王星(金星のハイオクターブ)が前個/個的/超個の段階へ発達が進むに連れて有機的にあらわれてくる。
※発達について、ケア・コレクティブが包含すべき課題は外している。ケア・コレクティブが包含すべき人間の尊厳は確かにあり、その包含なくして人間社会は存続/持続し得ない。ケア・コレクティブは社会の発達の目安になる
年始のブログで風の時代はケアネスレスの時代と書いた。人間がこれからだんだんケアレスになるのは、人間の生存に必要な地球の資源が間もなく枯渇するからだ。
それは「日本が貧しくなったから苦しくなった」とかのレベルでなく、地球にはもはや80億の人間を養うだけの持続可能な資源がない
特におうし座的な物質、食料や木材がすでに少なくなっている。インフレの原因は石油の価格でない。地球がこれ以上、人類に食料や木材を潤沢に供給できなくなっているからである
風の時代はひどく乾燥した時代になるだろう
地球は作物を育てきれなくなる
資源が枯渇すると最初にできなくなるのは集合レベルのケアである。自分を維持するリソースがないとき、どうして他者をケアできようか
希少なリソースを分配するしかない状況だと、人間はどうしても力の信奉者となる。その場合、力を持つ者が正義となる。グローバルレベルで、弱い立場に立つ女性(金星)が多くなる
(だから私はあんなに怒ってたのか...)
そしてバリュー(価値)の公平さ(フェアネス)人間性の普遍的な正義(justness)の視点が問われてくる
物質的なリソースが減少していく世界で、普遍的な、みずがめ座的な正義やケアネスはやがて機能しにくくなるだろう
だからこそ風の時代なのだ。人間は意識して自分たちの人間性を意図し続ける必要がある。
私たちは4月21日におうし座21°で始まる木星/天王星の新しい13年サイクルの新しい意図を設定しようとしている
天王星は解決策であり、人類は天王星が象徴する科学と技術、グリーンテックでおうし座的な問題、とくに農業問題に取り組もうとしているが、地球変動はあまりに規模が大きく、何より事態が悪化してるスピードが早い。
地のサイン、おうし座は、オブジェクト化しているエネルギーの密度が濃いため、その変化が非常にゆっくりとした変化になる。
木星(いて座)は弓を持ったケンタウロス(半人半馬)である。ケンタウロスは霊と物質の統合と調和を象徴している
物質と霊を統合する意図を設定すべき時。けれども物質が手に入らなくなる時代、物質的な成長がこれ以上見込めない時代に、私たちが成長させられる対象は霊(スピリット)のみである
つまり霊の成長によって、この物質世界、とくにその核たる肉体/身体とその充足を包含していくことを意図するのだ
天王星はより精神世界、人間性の普遍の象徴である。そしてまた解決策である。
木星/天王星新サイクルは、みずがめ座に冥王星が入って開始される
冥王星は人間の影の側面:シャドーである。そして木星のシャドーは楽観主義的な成長/拡大の影に残される負の側面。
おうし座の木星はまたオリンポスの大神ゼウスの化身である。ここには人間が物質至上主義文化が成長/拡大してる時点で発生した物質的な無駄使い、浪費というシャドーが暗示されている。
現代文明において人間の内面価値がフラットランド化している理由は、おうし座の対向さそり座側でシャドーワークする文化や習慣が消滅して無いためである。
何を基準に充足するかという美徳の価値が、両極の統合的視座から消失しているために人間の自我がおうし座側に強固に固着している。
個は自分のシャドーの正体を見破り、霊のもとに所有し直す時である
発達のサイクルが順調に進んでいるとき、後方の星座は前方の星座のエネルギーを順当に包含し続ける。
おうし座は前方のおひつじ座の自律性を包含することによって自分自身の身体や五感を充足させる。これは火のエレメントがもたらす種を、地の畑で育てるイメージだ。
さそり座側は前のてんびん座の領域で出会う客体化(オブジェクト)された相手、または相手に客体化されてるシャドーを、相手との融合やシャドーワークによって包含し続ける。
シャドーワークは、前方のてんびん座の風サインのメンタリティを(感情的に包含することにより、外部に客体化されている様々なパワーやリソースを自身のパワーやリソースに転換するための感情統合である。
冥王星は前世から現世に持ち込んでいるシャドー複合体の未回収の象徴であるため、毎回毎回のシャドーの統合は、感情体の変容、すなわち魂の進化である。
しかしホロスコープの元型の配置で火星/冥王星は150°、おうし座金星/てんびん座金星もまた150°になる
シャドーワークする冥王星側に火星的シャドー(欲求や衝動)が見えにくくなっているのは、火星の自律性に対して150°の謙虚(ハンブル)さ=洞察や内省(内面識別)力の構築が要求されるからだ。だからこそ心理学は発達し続ける。
これはおうし座的金星150°てんびん座的金星も同様で、自身のてんびん座的金星は、おうし座的金星側でパワー(火星)を包含し充足している感覚や意識がじゅうぶんでないと、火星の存在感に圧倒され自分を見失う。
しかし、このときシャドーはいつでも生成されるため(怒りなど)自身が内部に所有すべきリソースや価値やパワーが、未だ所有されず外部に存在していることに気づくのだ。
よって常々、火星はおうし座的金星に包含され続け、てんびん座金星は冥王星側に包含され続ける必要があり、1-2hと7-8hで起こるエンパワーメントの力学(ダイナミクス)を意識し続ける必要がある
しかし、おひつじ座/てんびん座の軸=自律性/関係性の軸の統合点は、けしてパワーのバランスでない。
パワーで見れば、火星が金星を圧倒するのは当たり前だ。だから火星(男性性)が金星(女性性)を抱擁(embrace)するのは自然の流れだ。それは自然の摂理である。この軸に必要な視座は、より普遍的な正義(justness)である。
おひつじ座/てんびん座の軸でバランスを崩している人がいて、いつも自力で危機を乗り越え、もしそれが唯一無二の解決策だと信じ切った場合、その人の自我は、おひつじ座/おうし座側か、もしくはさそり座側に固着してしまい、この人はパワー軸の信奉者、力の信奉者になってしまう。
「あなたが誰かに捨てられたのは、あなたに魅力やパワーがないからだ」違うのだ。真に価値があるのはパワーでない。より普遍的な正義(justness)だ。
その人はこの世界に存在しているだけで、誰かに抱擁される価値を持っている。
その人は他者からの拒絶やパワーの喪失という経験をつうじて(実はオブジェクトを無自覚に招いてる)この世界のなかに、それまで知らなかった新しい価値を見い出そうとしている
そうして私たちはパワーの軸の後方の星座に移動する。全体に調和を生むためには、いつでも前の星座を包含させる必要がある。ふたご座/いて座の軸に移る。その人は真実を知るため旅に出る。その人はやがて学ぶ。二元性の統合だけでなくサイクルをとうした自己の発達を助ける必要がある
そうして双方のケアネスを価値(バリュー)に包含した「普遍的な正義」という視座を獲得する日がやってくる
金星は火星に比べて分かりにくい。両者が並ぶと金星はやはり火星にパワー負けする
けれど金星は火星にパワー負けしていい。
金星(女性性)の仕事は自他をケアするだけでない。女性性には女性性にしか成し得ない生産性と、充足するという大きな役割がある。
金星は存在そのものが公平さ(フェアネス)に目覚めている。金星は、金星そのものにフェアネスという正義が包含されている
だから金星(女性性)は、よりパワーの強い火星(男性性)に普遍的な正義ごと抱擁(embrace)されていい
2月22日新しい火星/金星のサイクルが始まろうとしています。自我の進化のポータルポイント月のノード軸はいまおひつじ座/てんびん座にあるため両者のルーラー火星/金星のサイクルの始まりは重要な意味を持ちます
私たちは子どもの頃、男性性/女性性どちらかの性を無自覚に選び取って成長してきた
この二元性の分極化によって、女性には自分の内在する男性性が分かりにくく、男性には自分の内在する女性性が分かりにくくなっている。
多くの人は内在する自分の火星/金星を意識的に内省する機会を持たないため、自分の内在するアニマ/アニムスに人生を翻弄される。
もしくは翻弄され傷ついた結果、どちらか側に自我を固着させ、自分のセクシュアリティ(生命のエロス)の半分を積極的に解放しない。
火星は自分を守るためNo!という力であり、金星はYes!と答えて喜びを受容する力
No!はすぐ分かる。火星はディフェンス(防衛)メカニズムであるため、すぐさま起動するのだ。けれどNo!に比べてYes!は分かりにくい
2024年2月22日、金星はついに火星(♒6°)に追いつく
このとき火星は冥王星(♒1°)を追い越しているので、かなり激しいパワーがエンパワーメントされている。
プラトンは言った。「男と女はかつてひとつだったが、二つに引き裂かれてしまった。そして、かつての全体性を欲し、追い求める感情が、愛と呼ばれるものなのだ」
全身全霊で情熱をもって自分の金星(女性性)を抱擁するときだ!
抱きしめたならもう手放してはいけない
もちろん、あなたの金星/火星のエネルギーがオブジェクト(客体/構築物)化している対象を抱きしめに行ってもいい。推しに会いにいくがよい
バレンタインデーには冥王星と火星が会合、2月10日のみずがめ座20°新月のころにはもう冥王星/火星/金星のトリプルコンジャンクションになっている
万博の建築資材需要のため能登の復興の資材が足りないことがないよう政治には思い切ったリーダーシップが求められている
オリンピックでさえ延期したのだから能登復興を最優先として万博を1-2年延期することは何でもない。国家のリソース投下を最優先に能登の復興にあてるべき
また普遍的な正義(justness)の視点は、火星/天王星や金星/天王星のサイクルにおいて、前個/個的/超個の発達段階を測る目安になるかもしれない
この記事がバレンタインデーに間に合ってよかった