2024年3月25日(16:00)太陽と月は(西洋占星術の)てんびん座5°で満月になります。この日は満月が地球の影のうち半影部分に入っていく半影月食が起こります。
蝕の最大は16時13分。月の出前の現象となるので日本では月蝕のほとんどを見ることができません
-UnsplashのMartin Adamsが撮影した写真
蝕は運命の転換点、宇宙のポータルがひらく時です。月蝕/日蝕を引き起こす月のノード軸と太陽とのあいだがオーブ15度内に入っていれば蝕のシーズンと呼べます
新月/上弦/満月/下弦4つの月相は、ホロスコープの元配置でいえば活動宮♈♋♎♑であるため、このとき私たちに試されるのはいつでもセルフ・アイデンティティ、自己同一性についての自己認識です。
出生図の4つのアイデンティティ=ASC/IC/DEC/MCのうち、自然災害が頻発する現在においてはIC(地底)関連のアイデンティティが破壊されてしまう危機が誰にでも起こりうるので、アイデンティティは複数、できればASC/IC/DEC/MCに関連した自己定義を複数おさえておくことはメンタル面での安全策と言えます。
月蝕/日蝕は運命の転換点であるため、おひつじ座/てんびん座軸で起こる今回は、個人や国家の自律性独立性もしくは関係性/交流(コミュニオン)に関連して、何らかの理由でアイデンティティ・シフトが起こる可能性があります
メジャーリーグの大谷選手が新しい関係性を選択すると同時に、自分にとっての新たな自律性/独立性を開拓・獲得していこうとしている様子がこの一例です
プラトンの真・善・美のうち、真実は客体化/客観化が可能なもの、善の倫理は間主観的(主観と主観のあいだ)なもの、しかし美=アート(芸術/美術)はあくまで個人の主観的なものであり続けます。
アートは、創作にしても、鑑賞にしても、批評にしても、美の意識というものはどこまでも主体/主観的なものです。
アストロロジーの火のエレメント(おひつじ座/しし座/いて座)は主体/主観(サブジェクト)性をあらわします。
出生図で火のエレメントに属する天体が少ないなど「自分らしさ」や目標、主体性、やる気が少ないことに悩みを持っている人は、何かアートの創作活動をするクラスに通うなどして、自分らしい色彩(カラー=太陽)や創造的作業から自分らしさを見つけ出していく、構築していく作業に従事してみると良いかもしれません。
※占星術は他の占いと同様、何らかの脚本提供をしますが、それを自分の人生に採用するかどうかは個人の合理的判断にゆだねられています。
どの占いであっても、その脚本提供は占い師の人生観や世界観に左右されます
この満月図ではうお座金星を起点としててんびん座にある月のMSNが頂点、結実点がおうし座木星/天王星(4/21♉21°会合)となる、神の指:YODができています
うお座金星が起点であるため、何らかのアート(芸術/美術)に親しむことは、この蝕のシーズンにおいて自分自身の主体性を再確認することの助けになります
うお座にある金星はてんびん座/おうし座のルーラー(支配星)です
霊的修養の本質的な目標は、自我の固着を外すため心身脱落することです。
おうし座での木星/天王星は心身を統合する新たな13年サイクルの開始ですが、心身統合はあくまで心身脱落のための土台になるものです。
心身統合に必要以上の五感的身体性、肉体的五感への愛着は心身脱落の妨げになります