024年2月17日(0:01)太陽はみずがめ座♒27°25'月はおうし座♉27°25'で不動宮での上弦の月になります
☆不動宮♉♌♏♒モダリティ(知覚的様相)=パワー・リソース・リーダーシップ・創造性・セクシュアリティを自分の内在動力に統合していく軸
みずがめ座27°という度数は、去年3月7日にうお座入りした土星が太陽と移動直前に会合し約2年2ヶ月のうお座土星時代の意図(intention)が設定された度数です
土星はやぎ座のルーラー(支配星)
また土星はみずがめ座の副支配星。みずがめ座には精神性と物質性(土星)の両方の性質を持っています
やぎ座はみずがめ座/うお座とともに4つの象限の最終象限:集合=人間の客観と間主観が相互理解・共有されている=領域であり、ここにはかならず集合の規則(ルール)があり、また人間は発達の各段階において集合に自己の発達のレベルをテストされることになります。
土星の間主観(人間の主観と主観のあいだ)的側面=人間の内部の発達:道徳・倫理・人間の役割と規則および具体的操作性の発達。責任・信頼性
土星の客観的側面=(クロノス的)時間、構造=継承される社会と文化的側面、継承される技術的/知性的側面、社会的・文化的ルールや慣習、法体系、社会システム・先生、両親、父方先祖
今年の土星の逆行日は6月30日(♓19°26′)
土星もうお座ルーラー海王星も個の意志が制御できない集合のルールとテストですが、やぎ座/土星が人間の律法であるなら、うお座/海王星は神の律法・宇宙(コスモス)の憲法
ホロスコープの第4象限=やぎ座/みずがめ座/うお座は、エゴセントリック(自己中心性)の太陽・月を支配星とする個人領域のしし座/かに座の対向180°に位置しており、集合(社会)との関係性の中で人間は自己中心性を減少させ、発達していきます。
集合の領域は、自分の動因(ドライヴ)を優先させるのでなく、集合のルールやテストを尊重(アライン)する領域です
ただ自己と他者との位置関係を、人間各自がどう見ているかについては、各人のホロスコープを見れば分かるように、個性と多様性、バラエティに富んでいるので、人間は各人の各領域における発達のリズムも含め、画一的には発達していかない
6月21日に♉21°で会合する木星/天王星(惑星周期13年)この時期ポン・ブルックス彗星も地球に接近する
上弦図で木星はおうし座9°天王星はおうし座19°でオーブ10度内に入ってきている。
月は自身の感情プロセスとニーズ(欲求と必要性)ですが、15日にはもう天王星を通過、おうし座ルーラー♑29°金星/♒0°冥王星/♒2°火星のトリプルコンジャンクションと、金星のハイオクターブ♓26°海王星と地✖水エレメントの小三角。
金星は自分と他者の両方のニーズに対する受容性であり、またケアする能力ですが、ケアはいつでも自分や他者のニーズとセットです。
目の前に発生しているニーズを受容できるからこそ、金星は自他をケアできるのであり、これが人間社会に何らかの関係性を発生させ、そして火星の自律性・独立性(エージェンシー)と二元性(分極)となって人間世界に現れています。
おうし座/2H/おうし座的金星は、前方にあるおひつじ座/1H/火星が持っている自律性/独立性を包含してセルフケア(充足)を確立する。
女性たちのなかで、女性は男性(男性性)との関係性のみでじゅうぶん充足できる!と主張する女性が今でも意外と大多数いるが、
(その人はその人なりに自我を関係性に固着させる理由がある)
自分が望むかたちの自律性/独立性を包含し、自分が望むかたちの個的自己となり、自分の望むセルフケアの方法で、自分が願うセルフケアを充足させる経験を望む女性が存在することを、同じ女性が容認しない現実は哀しむべきことである。
性の多様性をLGBTQIAと表現する時代に、性差を男性/女性と二元性で表現することは難しく、むしろ占星術的に火星/金星=男性性/女性性と表現するほうが理解しやすい時代になっている
人間は自律性と関係性、この二元性をより高い意識のレベルで相互に包含しつづけながら、自分自身の全体性をより大きな存在に成長・発達させていく。
人間はひとりの人間として自律できれば終わり、でもなく、他者と適正な関係性を確立できれば終わり、でもない。人生は続いていく。
二元性が二元性のまま(この場合、火星/金星)存在できるよう、どちらかへの過度な自我の固着をゆるめ、より高いレベルの意識によって分極を超越しつづけ、より大きな全体性へと成長・発達し、二元性を限りなく高いレベルで包含し続けることが人間の自然な発達の道だ
しかし実際、個的自己の発達過程で、おうし座150°てんびん座を包含することは難しい。
それは金星の火星化でもなく、また関係性のため犠牲的に自律を抑制することでもない。
それでも金星のハイオクターブ海王星は、両者に同じく150°であり、自分が生きるタイプに女性性を選択したことは宇宙からの贈り物、グレイス(恩寵あるもの)なのだ
Redon_-_The_Centaur_(1895-1900)
おうし座木星のシャドー(影の側面)は人間のスピリットを全て物質主義に還元させる霊的物質主義です。
木星は高次の右脳であり、その役割は人間の内面にあるべき個人の真実性、人間が感じている内面解釈に真実の知性によって深さを与え(いわゆるプラトンの真・善・美によって)内面真実を充溢させ、人間存在に力を与えることです。
しかし現代社会は人間性をその根幹から全て左脳の経験的科学主義、五感的身体感覚で充足できる物質主義に人間の霊性/精神性全てを折りたたんで溶解させてしまっている
天王星のシャドーは、霊性を失った現代人の合理性が、この木星のシャドー:飽くなき物質主義的欲望を、高次の知性の光によってこれまで一度も正してこなかっただけでなく、科学によって地球と動植物、食物連鎖を大規模に、もはや回復不可能なレベルにまで破壊し尽くしてきたことです。
人間の内在動力学としての天王星は、そもそもが高次の左脳であるため、木星/海王星のように右脳的な内面解釈を持っていない。
風サインの動因(ドライブ)自体が、客体すべてを目に見える左脳的な経験的科学にフラット化しようとするので、水サインの介入が必要になる。
木星の本来あるべき姿、ケンタウロスは霊性と肉体(物質)の調和を象徴しています
バランスはいつも抑制と均衡によってもたらされます。
おうし座領域において、人間がいま最初に包含すべきことは何か?
過度な五感的快楽の抑制。あまりに過分すぎる欲望を抑制する認識を育てること