地球から見た太陽が、天球に区分された占星術の山羊座サインに入る瞬間、北半球は冬至になります(南半球は夏至です)。
1年でもっとも短い昼と、もっとも長い夜が訪れる日。
自然界における季節的な変化は、ひとの心理的な変化も誘います。
二至二分(春分、夏至、秋分、冬至)の至点は、あるサイクルの終わりと別の新しいサイクルの開始が暗示される重要な占星術イベントです。
この日以降、太陽は復活を開始し、人間もまた太陽と同じように、新しい新年を迎える準備を始めます(陰から陽への転換点)。
冬至を迎える前、ひとは暗くなっていく初冬の日々を内省的に生き、死と冥界を感じる暗闇のなかで熟考を重ね(=蠍座)、
やがて人生の意味、形而上学的な考えを探求する旅(=射手座)を続けてきました。
二至二分のホロスコープ(天体図)は個人、そしてマンデーン(社会情勢)の新しい傾向(トレンド)の到来を示唆します。
日蝕&月蝕図もまた社会情勢の変化を暗示しますが、どちらかといえば蝕は国家や個人の変化との相関が強烈です。
宇宙のポータルがひらく蝕は、国家と個人の劇的な軌道修正、新しいステージの出現、何より運命的な出来事(カルマの精算を含む)が多いと感じられます。
天体図の力学(ダイナミクス)の始動、物事全てのスタートという意味では、牡羊座に太陽が入る春分図が1年を占う上で重要になりますが
冬至は社会や時間という現実世界が凝縮された山羊座に太陽が入るため
社会に与える影響力の大きさ、という意味で、冬至図から読み取れる傾向は非常に重要なものがあります。
日本の冬至図のアセンダント(=ライジング・サイン)は天秤座であるため、12月19日から山羊座26度で逆行を開始し、クリスマスである25日に2回目の山羊座25冥王星のと合を間近に控えている金星、天秤座のルーラーである金星がこの冬至図を支配しています。
自分と相対する関係との交渉事、パートナーシップ、リレーションシップが最大の関心事です。
その関係性は、まさしく今、冥王星の力によって破壊と再生、エンパワーメントされ、刷新されている最中です。
牡牛座に支配される金星は大きくはリソースと価値を意味しますが、6ハウスまでの個人領域を抜け、天秤座まで来ると、金星は他者との(フェア)トレードを通して、愛の本質的な意味と、他者からの視座の導入という学びを外から得てくれます。
天秤座は風のサインであるため、その意識は外側、外交に向いています。
さらにホロスコープの元型でいえば天秤座は牡羊座(自我)の180度対向になるため、天秤座は人間に最も大きな成長の機会を与える星座と言えます。
その良い意味でのプレッシャーを、個人の再生と成長に結び付けていく時間の始まりです。
4ハウスにあるため、春分までの3ヶ月は地震や火山噴火の危機、災害の危機が国土を襲います。その危険が非常に高いです。
ICで国土を揺るがす山羊座冥王星&逆行金星の合の対向180度に来ているのが蟹座の月です。月はもともと蟹座のルーラー、ナチュラルサインにいて強い影響を与えます。
10ハウス側でMC天頂に重なっています。
マンデーンの月は大衆と、大衆の底力である女性たちです。
10ハウスはもとは山羊座のナチュラルハウス、山羊座の金星とあわせて、日本社会における女性性に関するすべてが大きな変革期に入ります。
私には新しく設立される子ども庁を思わせます。日本の社会全体で子育てをもっとフォローアップしていこうとしています。
金星と組合わさっているので、いわゆる子育て給付金も示されます。
山羊座冥王星と合するこの金星の逆行は、2021年の過去1年かけて3度形成され続けた、水瓶座土星と牡牛座天王星の90度スクエアの最後の形成と組み合わされています。
まもなく魚座に入る木星、海王星とともに石油の共同支配者であり、脱炭素化によるエネルギー価格の高騰、物価インフレと、インフレが起因する景気後退、庶民の生活=蟹座&4ハウスを春分までの今後3ヶ月、庶民の生活を脅かし続けます。
北半球の厳しい冬の本格到来です。
庶民はおのおの生活防衛にひたすら注力しなければなりません。
社会保障費の点検が含まれます。
しかしこの蟹座/山羊座の軸を調停しているのは魚座20度の海王星です。
オミクロン株の流行により、石油価格の高騰はギリギリのラインで抑えられます。
山羊座水星はまだ逆行しておらず、山羊座太陽とともに3ハウスにあります。
この山羊座水星は牡牛座11度の天王星と地の星座同士の120度トライン、水瓶座土星と天王星の90度スクエアを和らげてくれています。
どうにか海上コンテナ船による物流が動き、生活を守ることができます。
マックのポテトは、Sサイズでも、どうにか食べられるのです。
日本の社会が資源の多くを海外に頼って生きてきた危うさを根本的に変革させられます。
地球をから搾取してきた浪費文明、持続可能でない経済システムの終焉です。
庶民は生活苦から無駄に消費してきたライフスタイルを見直します。
地球の資源には限りがあります。
もっと地球に配慮しなければ、もはや人類は生きていけないのです。
ずいぶん前から指摘されてきた浪費と消費、地球のリソースを人間が一方的に奪うスタイルの文明が終焉する時がきたのです。
持続可能でない資本主義のグレートリセットです。
日本人は国土の限りあるリソースを知恵を絞って大切に分配してきた本来の文化に立ち返る時です。
愛によって地球と共生する時代の始まりです。