※この記事には 2016年公開の映画『シン・ゴジラ』の内容がネタバレしていますので、まだ見ていない方はご注意ください。
「大臣、先の戦争では旧日本軍の希望的観測、机上の空論、こうあってほしいという発想などにしがみついたために、国民に300万人以上の犠牲者が出ています。根拠のない楽観は禁物です」
「我が国の最大の力は、この現場にある」
「スクラップ＆ビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる」
この言葉は映画『シン・ゴジラ』で主人公を演じる長谷川博己君、矢口副長官と赤坂(竹野内)補佐官が劇中で話す台詞です。
主人公を演じた長谷川君は、今年の大河ドラマ『麒麟がくる』でも主人公の明智光秀を演じています。
これから火星がコンジャンクト(合)していこうとしている冥王星×土星のエネルギーは、まさに東京湾に上陸してくるゴジラVS日本国民、大河ドラマでいえば権威と権力(織田信長)と、それに挑戦する明智光秀の物語と言っていいかもしれません。
大河ドラマでの明智光秀が史実とされる通り討たれるのか、それとも有名な伝説の僧侶に姿を変え天下統一までを見届けるのか、脚本の行方は私には分かりません。
ですが今年のホロスコープのエネルギーをそのまま演じる長谷川君が日本を代表する役者の地位を不動のものにすることは間違いないでしょう。
前の射手座の下弦の月の時に載せましたが、先の記事はゼロ・アクエリアスと今年後半に起こる牡羊座での火星の逆行&牡羊座火星と山羊座ステリウムの活動宮(カーディナル)スクエアが併記され分かりにくいので、春分図では牡羊座の支配星、今年の火星の動きを中心に改めてまとめておきます。
春分図は先の冬至図、山羊座至点チャート同様、社会情勢を予測する重要チャートです。
20日12時50分に太陽が春分点を越えて牡羊座に入れば、意識は今以上に牡羊座のルーラー(支配星)である火星に向かいます。
これから先、大切になっていくのは火星の力をコントロールしていく火星意識です。
太陽が春分点に入る瞬間のインセプション・チャートでは、新しいスタートを意味するアセンダント(地平線)は、蟹座28度47分です。
マンディーン(社会現象)で山羊座10ハウス土星は国家や大企業ですが、蟹座4ハウス月は国民と大衆意識です。
記事の最初にあげたシン・ゴジラ劇中の台詞のは、これから始まる日本の占星術的視点からみた新しい１年が、日本という国家と一緒に私たち国民もスクラップ&ビルドの変容を繰り返していくことになると感じているからです。
火星は今年の9月10日から11月14日まで牡羊座で逆行します。牡羊座で火星が逆行することは珍しいことのようで、1988年以来のようです。
個人(パーソナルレベル)では、いまから火星と牡羊座のエネルギーに積極的にアクセスすることを学ぶことが不可欠です。
今年の後半からは、この牡羊座の火星が山羊座22°冥王星中心の山羊座ステリウムと活動宮のスクエアを形成し、私たちのアイデンティティクライシス(危機)に何度も挑戦してきます。
その時の準備として今は、火星はイグザルドの山羊座にいるので、タフなトレーニングが可能な時間です。時間をかけた経験こそが山羊座の重視するエネルギーです。
運行の火星は23日午後14時17分に山羊座24度で冥王星と合となり、3月31日午前4時43分には水瓶座に星座移動し、4月1日に水瓶座0度で土星と合します。
そして今年の後半からの牡羊座火星と山羊座ステリウムの活動宮(カーディナル)スクエアは、
8月13日に火星と冥王星90°スクエア、8月25日と9月30日に2回の火星と土星の90°スクエア、
ピークの活動宮Tスクエアが10月14日前後の冥王星22°を中心とした木星土星山羊座ステリウム90°スクエア牡羊座21°火星180°オポジション天秤座21°太陽になります。
蟹座22°近辺に感受点がある人々は、経過のTスクエアと活動(カーディナル)クロスになります。
火星がこれから山羊座22°で木星を合にして追い越していく今回のタイミングは、年後半に起こる山羊座22°冥王星の活動宮(カーディナル)スクエアを使って自分の古いアイデンティティから脱する為に、さらなる成長の物語をスタートさせる始まりの時間です。
今のうちにAstrodienstなど占星術サイトで、自分のルナ・リターン(月回帰)図をチェックし、活動宮スクエアの時点で自分の意識がどのハウスに向くのか、イメージトレーニングしておく必要もあります。冥王星はアドレナリンも表しますので、自分の火星がこれを刺激して意識を発見に導きやすくします。
今回の春分と、次の牡羊座新月は、みずからゴジラとなって、自分の意識の限界フレームを積極的にスクラップ&ビルドしていこうとするエネルギーです。
パーソナルアストロロジーから観る牡羊座のルーラー火星は、生命の火を意味します。情熱や行動力をあらわすような、ひとの生命に関わる、人間生活のすべてに火を点ける機能です。よって生命を守る防衛本能も含まれます。
2年周期の個人天体である火星の具体的な使い方については、このポッドキャストがおすすめです。
⬛新里ひろきと石塚隆一の心理占星術トーク: 心理占星術における火星 http://feeds.soundcloud.com/stream/751328314-user-897980038-khy0jwmcfahc.mp3
いま、自分の出生図の火星と冥王星がいまいち使えていない感覚のある方は、今のうちに自分の出生図の火星と冥王星の度数のサビアンシンボルをぜひ、もういちど調べてみてください。
サビアンシンボルは現実の環境のなかで実際に具体的なかたちをともなって、もしくはかたちを変えたエネルギーとして各自の環境のなかに現れてきます。
サビアンシンボルは非常に優れたアカシックレコードです。そこには宇宙の真理が隠されています。多くのヒントを与えてくれます。
サビアンシンボルにはマーク・エドモンド・ジョーンズ版やディーン・ルディア版、透視家エルシィ・ウィーラーの言葉をそのまま伝えているオリジナル版・サビアンシンボルなどがあり、ありがたいことに日本はこの分野の研究がたいへん進んでいます。
おおくの図書館にはサビアンシンボルの本があると思いますが、私のおすすめは石塚隆一先生の『心理占星術のためのサビアンシンボル』です。
今、将来が不安でなかなか眠れないひとは、無意識からの変化へのプレッシャーで眠れなくなっています。
西洋占星術の専門家に鑑定をお願いするか、もしくは時間をみつけて出生図+経過のホロスコープを印刷し、火星と冥王星のあるハウスとアスペクト、サビアンシンボルまで含めて、それぞれの意味や動きについて、水瓶座のエネルギーであるネット検索を利用しながら、納得するまでジャーナリングしてみてください。
スイスの占星術サイトAstrodienst(右上に日本語切り替えボタンがあります)がおすすめで、ホロスコープの出生図＋経過の出し方はネット検索をすれば詳しい解説があります。
また気がついたことは忘れないうちに普段使いの手帳や日記に書き留めておいてくださいい。ジャーナリング、書く瞑想は、心が揺れ動いているとき最も有用です。
C・G・ユングはいわゆる「能動的想像」について、「自分の今の気分をできるだけ意識し、すべてを受け入れてその中に沈み、生じた空想やそのほかの連想をすべて紙に書き留める。空想はできるだけ自由に遊ばせなければならないが、その対象つまり情動の及ぶ範囲から離れるようではいけない」と述べています。
これはジャーナリング、書く瞑想に通じていく考え方です。気ままに思いつく言葉から書いてみることです。感情と文字が結ばれる必要があります。
私は普段、keikoさんと、カードも毎日、愛用しているヤスミン・ボーランドさんのダイアリーを2冊使いしています。新月満月の書き込みは、ルミナ山下先生のフォーチュンノートも一緒に使っています。
はてなブログの読者のみなさんは、すでに石井ゆかり先生の手帳を使っているひとが多いと思います。私もながく石井ゆかり先生のダイアリーを使っていました。
西洋占星術の基礎用語に親しんだのは分かりやすい石井先生のブログやダイアリーのおかげです。アストロロジー系のダイアリーでは、今でも最も使いやすいダイアリーだと思います。
西洋占星術に興味を持ち始めたばかりの方は、あまりに専門用語が多い世界なので、ジャーナリングには是非とも分かりやすい石井先生のダイアリーから始めてください。
鑑定をプロの占星術師の方に先にお願いしてから、すぐさま月のリズムの願い事に取りかかっても大丈夫です。
今年は、自分のアイデンティティ(牡羊座)に制限を与えている意識のフレーム(枠組み)をみずから徹底的にスクラップ&ビルドし、意識のフレームを拡大させ、時には集中的に強化しなければいけません。
火星があらわす怒りや興奮は、つねにコントロールする必要があります。いつも緊張感をもち警戒し、いつでも慎重にならなければなりません。
恐れや抑圧は、織田信長のように外側にいるのではなく、合理的自我という仮面を被った冥王星と土星として、自分の心のチャレンジへの恐れと変化への欲求として、くすぶり続けています。
特に出生の冥王星には緊急性があります。すぐにでも冥王星対向点(PPP)を強化していく取り組みを始める必要があります。少しでも自分の冥王星への客観的な視座をもってください。
先の乙女座満月は疫病と人類の免疫力をテーマとした満月でした。絶え間ない変化を続けていく毎日は、もちろん神経や身体がかなり疲れますから、今年は新型コロナとの戦争に備え、休息と免疫力強化がとても大切です。
春分図では6ハウスに山羊座22°火星木星、ディセンダンドを挟んで土星が山羊座29°最終度数(エネルギーいっぱい)に居ます。山羊座22°は例の戦争のサビアンシンボルです。
戦場はすべての労働者の労働環境になります。今回の戦争の最大の敵は、新型コロナになることは先の乙女座満月ではっきりとしました。疫病と人類の免疫力との、免疫戦争です。新型コロナとの戦いが、私たちの労働環境に影響を与えます。
牡羊座入りした太陽は9ハウス、牡羊座の支配星はもちろん火星、戦争のマーズ、政府は海外の新型コロナ戦争の状況を絶えず注視し続けます。
近くにいるキロンについては、次の牡羊座新月の記事で触れる予定です。
私は災害が起こるのが怖いので、新型コロナがここまでパンデミックになった以上、オリンピックの無観客開催や1年延期はむしろ良いほうだと思います。というか来年開催の方がよいのでは？
日本の山羊座ステリウムは6ハウスなので、先の乙女座満月から引き続いているテーマである働き方改革、働いている大衆(月)は水瓶座にいるので労働環境での公正公平さ、労働者の利益とセキュリティが日本の重要テーマになります。
おそらく今回の新型コロナについて政府の自粛要請、非常事態宣言に関する労働者への保障が焦点にあたります。
なぜなら大衆をあらわす月は水瓶座、そのルーラー天王星は牡牛座10ハウスで金星と合。
政府&日銀は緊急経済対策で世界に例をみない財政出動を打ち出すと思います。
海王星と水星は魚座の8ハウスにいるので、国民は果てしない天文学的数字の借金の増大を心配するでしょう。でも国債は、政府関係者の奥さんであるクリステルさんが1億5千万円ぶんももっていてくれます。国債を国民が持っているあいだは大丈夫です。
大切なことは、自分が変容し続けることで、他の人々の変容を助け続けるという視点です。危うい時にはいつでもスピリットガイドがすぐさま進むべき道先を教えに来てくれて、ハイヤーセルフがあなたを助け、導きます。
ひとは自分の出生図の感受点を刺激し、成長させてくれる相手と自然に導かれるようにめぐりあいます。今のような時期は自分のメンターになるようなひとと巡りあいやすい時期だと感じます。
夏至になると、この春分図に夏至図のエネルギーが加わってきます。
大河ドラマ『麒麟がくる』では、もうひとりの主人公を演じる門脇麦ちゃんが、いつか麒麟がやって来て、戦乱の世を終わらせ人々を救いにやって来るという台詞がありました。
