2020年4月23日11時26分、月は牡牛座3°24分で新月になります。
月が次の上弦の月となる日の前日、4月30日までは、新月のフェーズ(位相、段階)です。
また次の新月までの約4週間は、新しい28日のサイクルとなり、今回の新月の影響が強く残ります。
新月のサビアンシンボルは牡牛座4°「虹の端にある黄金の壺」。
打出の小槌のような、あるいはMMT(現代貨幣)理論を思わせるシンボルが10ハウスにあることから、政府&日銀の金融緩和や景気対策のための財政出動を思わせるシンボルです。
もしくは物価の上下、デフレもしくはインフレ基調があらたに出現するかもしれません。
新月は牡牛座6°の天王星と合になり、天王星が支配星となっている水瓶座1°土星&山羊座で合になっている26°木星と24°冥王星に90°スクエア。
90°スクエアは緊張と紛争。
現在、私たちに求められているソーシャル・ディスタンシング、意に反した孤立、自由意思に制限をかけ、権力やメディアが社会的距離を人びとに促す社会の強制力をあらわします。
スクエアの先の土星木星冥王星は、労働と健康問題の6ハウスにあるため、COVID-19の感染拡大を防ぐために、緊急事態宣言が発令され、労働者の経済活動が久しく制限されている事を表しています。
政府と政治家(首相夫人なども含む)の不名誉への不満と不信感、雇用とキャリアの喪失、自己隔離と欲求不満、感染の恐怖と入院、経済的損失による悲しみ。
インターネットにかなりの負荷がかかっている問題は、前から注意されていることです。
今回の緊急事態宣言の効力は、次の蠍座満月5月7日の前日、5月6日までとされていますので、満月まではやはり緊急事態宣言が、このフェーズに影響します。
そして、この牡牛座天王星と水瓶座土星の90°スクエアは、土星が12月17日に水瓶座に再度イングレス(星座移動)した後で、2021年から2022年まで続く社会変革のアスペクト、来年以降の未来を予測できる星回りです。
経済指数や統計分析などから、冥王星が山羊座を抜ける2023年まで続く景況の悪化、不況の経済予測が出てくると思います。
しかし年末には新時代の号砲を告げる木星と土星の合があり、さらに激しい努力を促す木星と冥王星の合が年内にあと2回残されていることから、人類には希望が残されています。
マンデーン(社会情勢)では経済と景気に焦点があたりますが、個人(パーソナル)レベルでは、まずは健康を獲得すべき新月です。
新月を機会に、より健康になるための食生活と、健康管理を第一とするライフスタイルに変化する必要があります。
新月の願い事の筆頭は、まず「私は病気に負けない健康な身体をつくります」「健康管理を進めて、体質改善に取り組みます」という願いです。
第二が「私は新しい仕事に就くことや、新しいお金の稼ぎかたを恐れません」もしくは「天職である今の仕事のプロとして、より能力を磨いていきます」という感じで続けてください。
家族やパートナーのいるひとは、自分がまわりの人々の健康に気を配ることも書き加えてください。
書き方はみなさんのメンターにしたがってください。私は、ノートに書いておくことで、あとから読み返し、思い出すことを重要視しています。
個人はこの新月と天王星の合を、より高い自己認識の獲得に利用する必要があります。
天王星は雷のライトニングのエネルギー、覚醒(awakening)、旧弊からの分離と独立、高い視座からの問題解決をもたらします。
身体に悪い生活習慣を変え、個人の衛生観念を改善していく牡牛座の新月です。
マンデーンに戻ります。
新月は、冥王星が惑星から外されるきっかけになった散乱円盤天体(SDO)準惑星エリスが牡羊座29°MCの9ハウス側、牡羊座23°にあります。
10ハウス側の牡牛座6°の天王星と3°の新月、MCをはさんで牡羊座20°水星とのあいだにコンジャンクト(合)しています。
エリスはギリシア神話の不和と争いの女神です。大きな災害や、戦争・紛争のチャートで支配的な位置にあります。東北大震災の時もエリスと土星は90°スクエアで支配的な配置だったようです。
1月13日の土星冥王星の合はこの準惑星エリスとスクエアでした。
この星回りは、COVID-19と同じようなパンデミックである1918年のスペイン風邪が流行した、1914年に始まった第一次世界大戦と同じ星回りです。
スペイン風邪は2年間続き、第2波と第3波まで流行の波がありました。
ワクチンが先か、集団免疫が先か、COVID-19がスペイン風邪のように、何回かの流行の波をつくるのかどうか、未来は誰にも分かりません。
パンデミックは海王星によるもので、海王星は人智を越えた存在です。
特に先に流行している中国の様子が、WHOの中国での感染情報も含めて、真実の報道がまったくこちらに伝わってこないため、よく分からないのです。これもまた海王星のベールに包まれています。
もし、流行の波をつくるなら、今年後半の火星と山羊座ステリウムの活動宮スクエア(アメリカ大統領選挙)や、来年から2年続く牡牛座天王星90°水瓶座土星の配置がそうなるのかもしれませんし、もしくはこの配置はワクチンをめぐるパニックや集団ヒステリー、経済不況としてあらわれるのかもしれません。
ワクチンの開発成功と一般への接種が始まればCOVID-19はインフルエンザのようになります。ただし、そのワクチンがどこの国で完成するかによって、特許料やワクチン争奪戦の対立や問題が起こってくる可能性もあります。
いずれにせよ、今後は先進国を中心に、破壊された社会を建てなおすためにベーシックインカムのような新しい社会実験が必要になって来ます。
また私が個人的に関心をもっているのが、イギリスで5GのアンテナとCOVID-19に関連があるとして、5Gのアンテナが破壊されるパニックの騒動が起こっていることです。
5Gの衛星通信がもたらす環境汚染については、前から注目されている世界的な問題意識と関心です。
牡牛座天王星90°水瓶座土星、つまり5Gとオンライン化の促進が、健康被害として人類を対立させる要因となるのか、今後も観察していきたいところです。
新月の隣に、ギリシア神話の悲劇の女神にちなんだ小惑星メルポメネがあり、暴力的な性質をもつとされる固定星メサルティムと、固定星シェラタンが、天王星との間に続いています。
いずれにせよ天王星のライトニングのエネルギーは、何もしないと望まない変化を引き寄せてしまう可能性があります。
月は、これからだんだんと満ちていきます。
25日から冥王星は逆行を始めます。10月4日まで長い逆行期間です。
26日には、太陽と天王星がコンジャンクト。
ネットを通じた変化と知的な興奮、新しいテクノロジーをオープンマインドで柔軟に受け入れましょう。
一方で、メディア操作を見破ることや、集団ヒステリーを煽るようなデマやフェイクニュースからは離れる必要があります。
先延ばししてきた課題には、取りかかる契機を与えてくれます。
今の状況で、できれば災害の発生など起こってほしくはないのですが、エネルギーが大きい冥王星が逆行するので、個人のできる範囲で事故や事件に巻き込まれないよう、意識して毎日を過ごしてください。
月が上弦の月になるのは来月の5月1日、5時38分に獅子座10°57分で上弦の月になります。