:ReVision

魂の設計図に進化と統合を

2020/3/3 双子座上弦の月のホロスコープ

 

 

 2020年3月3日(火)午前4時57分、

月は双子座12度42分で上弦の月になります。

ひな祭りであるこの日から3月9日(月)までは上弦の月のフェーズ(Phase)になります。

 双子座の支配星である水星は、2月17日から魚座を逆行しています。水星は知性と情報、移動とコミュニケーションの星です。約3週間の逆行期間はこれらの注意が必要です。

 ただ水星の速度はもう十分に出ているので、逆行前後の留の時間帯よりは安全です。水星が順行する10日の3日前、3月7日頃からまた用心する必要があります。

 月が上弦となる日の翌日4日20時11分に、逆行している水星は、魚座から再度、水瓶座にイングレス(星座移動)します。

 人間は月の働きである感覚や感情を右脳を使って行い、太陽や水星の働きである理性は左脳を使って行っています。

 今回の双子座の上弦の月は、水星が逆行している最中においてバランスを崩しやすい今の左脳の働きを、

双子座にある月の働きを意識することで、左脳とのバランス感覚を取り戻すきっかけを作れる上弦の月の日になります。

 月が上弦・下弦になるときは、日々のスケジュールを調整するタイミングです。

 火星が山羊座で激しく高揚し、水星も逆行している時間帯である今週は、とくに再調整が大切な時間です。

 余裕をもって予定を組み、休息の時間を積極的にスケジュールに入れるためにも、スケジューリングやプランニングの時間をいつもより意識的に持つことをおすすめします。

 逆行している水星は水瓶座に移動しますが、トランジット(経過)の太陽は度数を進めて、ルーラー(支配星)海王星と重なり始めています。

今回の上弦の月となる双子座の月と、上弦の形をつくるため90度スクエアの緊張角度になっている、この太陽の位置する魚座12度42分は、水星が逆行を開始した魚座12度54分と同じ度数の魚座12度です。

 水星が逆行する2月17日直前の留の時間帯、自分が手帳やダイアリーに何をメモしていたかページを開いて確認してみてください。

 今回の上弦の月の日は、水星が逆行する直前にメモしていたアイデアが、果たして自分の人生を前進させるアイデアであるかどうか、魚座の太陽と合になっている海王星の力を借りてイメージのシュミレーションを行う日です。

 そのイメージが納得できるイメージであるのなら、その夢は実現可能な夢です。この日はできるだけ時間の余裕をもち、魚座のあらわす休息や自然と触れあう時間をもちましょう。

 魚座12度台はカオスの混乱から秩序を取り戻す強靭さを示す度数。サビアンシンボルは13度「博物館にある刀」。刀は意志の印。それも献身的な意志。自分が今の立場で何の意志を引き受けているか考える時間でもあります。

 自分がイメージしている新しい夢が、社会に対してどのような献身ができるか、どんなかたちで人の役に立ちたいかイメージしてみましょう。

 普段使いのダイアリーや手帳に、その時々の惑星の位置や移動の時間といったトランジット(経過)のホロスコープの星の情報を書き込む(ジャーナリングする)と、

空のホロスコープと自分の意識や感覚が星の動きにリンクされ、その時々の星が自分に与えている影響に気づきやすくなります。

 文字だけでは物足りない感覚のある場合は、星座と天体のマーク

(♈♉♊♋♌♍♎♏♐♑♒♓、火星=♂金星=♀のように)も文字とマークを一緒に書き込んでください。マッキーチェックや、カラーボールペンを使って元素別で色を変えるのもおすすめです。

 その場で願掛けしけたいときは、ノートを開けたまま、空中でさっと指でマークをかいてみてください。

 ホロスコープのエネルギーとすぐさま繋がる感覚があるだけでなく、その天体のエネルギーが実際に身体に降りてくる感覚があります。願掛けは効果てきめんです。

 月が上弦・下弦になるタイミングは、普段お使いのダイアリーや手帳、願い事ノートに星の動きをジャーナリングする好機です。

 月が双子座で上弦になる事や、現在の山羊座での惑星集中と火星の高揚、逆行している水星が魚座から水瓶座に星座移動することが、

自分の生活にどう影響しているか、外側にアウトプットすることで確認してみましょう。

 今が自分にとって重要な時だと感じとったら自分の出生図+経過をAstrodienstのサイトからプリントアウトしノートに貼り付け、書き込みの続きをしましょう。今、自分がやるべき行動が見えてきます。

 出生のホロスコープは私たちの護符であり曼陀羅(マンダラ)であり、文字と言葉は私たちが日常生活のなかで簡単に使える錬金術です。

 上弦の二日後の3月5日は、旧暦の2月11日であり、二十四節気啓蟄になります。啓は「ひらく」という意味で、蟄は冬籠りの虫の事です。

 冬籠りの虫が地上に這い出る候とされます。私たちも素足で大地にじかに触れるグラウディングで、春に目覚める虫たちと一緒に足元から地球のエネルギーを受けとる季節です。冬枯れの芝生に心を預けてみてください。

 私たちは現在の強い地星座のエネルギーを、自分と家族を新型コロナウィルスから守るための予防や除菌に一生懸命使っています。

 ですが時折は、エネルギーの充填が必要です。太陽はエネルギーの循環をあらわす魚座海王星と合になり、地の星座である山羊座木星と60度セクスタイルの良好なアスペクト(角度)で結ばれています。

 都会に住んでいる人は、休日には公園など自然のある場所へ行き、裸足になり地球の大地にじかに触れ、深呼吸しながらエネルギーが循環する感覚を感じてみてください。
 忙しい人は道に落ちているゴミを拾うだけでも、大地と繋がることができます。体力を維持するオーガニックな食事スタイルも引き続き大切です。

 そしてこの日、3月5日午後12時9分に牡牛座のルーラー(支配星)である金星が、ナチュラルサインである牡牛座に入り、先に待ち構えていた水瓶座のルーラー天王星に抱きついてコンジャンクション(合)するかたちでイングレスします。

 しかも金星はこの日5日に、抱きついた天王星が支配している水瓶座に前日である4日イングレス(星座移動)したばかりの逆行水星と、オーブ0度の60度セクスタイルの良好アスペクト(角度)になります。

 牡牛座と水瓶座のエネルギーがスパークして私たちがこれまで気がつかなかった、今後開拓すべき自分の才能や魅力を発見させてくれる素晴らしい打ち上げ花火のようなエネルギーです。

 金星はそれまでデトリメント(障害)になる牡羊座にいて、居心地の悪さを感じていただけでなく、山羊座の最終度数に向かう土星に90度スクエアの緊張角度に捕まっていました。

 金星があらわす女性陣は、ゴール!ここまで苦しんだ甲斐があった!という成果の獲得と解放感があります。時期的に確定申告がそういう感じだと思います。

 つまり今回の上弦の月のフェーズのあいだに、次の乙女座満月の前々日と前日、3月8日と9日に非常に重要な日がやって来ます。

 まず3月8日は魚座18度で太陽と海王星コンジャンクション(合)になります。私たちの夢と創造性、社会に対する奉仕の新しいサイクル、旅が始まります。

 日付が変わった3月9日午前4時半ころ、今度は牡牛座4度でルーラー(支配星)である金星が水瓶座のルーラー天王星コンジャンクションになります。

 私たちのバリュー(価値と価値観)とリソース(資質と資産)を、未来に向かって変革する新しいサイクル、旅の始まりです。金星は牡牛座のルーラーですから、自己価値の再編という意味で、ここは本当に重要です。

 水星は乙女座満月となる同日の直前、3月10日11時に水瓶座28度で順行に戻ります。3月30日に逆行を始めた魚座12度54分を抜けるまでは水星逆行後のシャドーフェーズが始まりますが、ここからふたたび、ホロスコープは10天体順行期間に戻ります。

 これら大きな天体の配置を吸収しながら月はだんだんと満ちていきます。

 山羊座木星冥王星に近づきつつあります。4月から10月にかけて3回、コンジャンクション(合)します。2007年10月以来の13年周期の木星/冥王星サイクルが始まります。個人も、また現代社会も社会的に発展・拡大すべき方向性が定まっていきます。

 月はこれから、大きな天体が集まっている山羊座から魚座のサインにかけて180度対向のサインを運行します。

 私たちが寝ているあいだも、月は私たちに頭の片隅ではそれぞれの天命や課題にいつも向き合うよう促していきます。

 もちろん大きな天体は、ずっと私たちのネイタルの出生図を刺激しています。

 出生の月の上にトランジット(経過)の月が来れば、今の激しい天体配置をルナ・リターン図に抱えることになります。

 満ちていく月は、4日の午後から自分が支配星である蟹座と月のノースノード(ドラゴンヘッド)を通過します。

 運命の軸をあらわす月のノード軸の、ノースノードは、未来への方向性と解決策をあらわします。

 特に山羊座カプリコーンステリウム(惑星集中)にがんじがらめになっているひとは、新しい人生の指針と解決策に関する閃きをキャッチできるチャンスです。

 3月5日は夜明け前の東天で火星、木星土星が等間隔で並ぶのを見ることができます。今年の年末冬至の日に木星土星は最接近するため、これからだんだん接近していくのが東の夜空に目視で確認できるようです。

 火星も秋口に地球へ大接近するため、だんだんと東進して3月から4月にかけて、火星も木星土星に近づいていくのが見えるそうです。

 6日の夜から獅子座、8日の夜から満月となる乙女座に移動します。

 月が満月になるのは、3月10日午前2時48分

乙女座19度37分で月は乙女座の満月になります。

 3月4日まで水星は、支配星の海王星が滞在する魚座で逆行しています。魚座海王星は、コントロールを宇宙にサレンダー(放棄)、明け渡すエネルギーです。

 この期間に失うものがあるとすれば、それは失うべくして失った意味ある喪失だったのかもしれません。

 

  『ONE ART ひとつの術』

        エリザベス・ビショップ

 

失うことの術を習得するのは 難しくはない
あまりにも多くの物が忘れ去られるため そこに存在する
だから たとえそれらの物がなくなっても 不幸ではない

毎日何かを失くすこと。ドアの鍵を失くした動揺や、
無駄遣いした時間を、受け入れること。
ものを失う術を習得するのは、難しくない

次はもっと大掛かりに、もっと速く、失くす練習をしよう。
場所や、名前や、旅に出るつもりだった行き先など。
どれも大惨事に至ることはない。

私は母の時計を失くした。 そして、ほら!好きだった三軒の家の
最後の一つ、 それとも最後から二つ目だったかが、消えてしまった。
ものを失う術を習得するのは、難しくない

私は二つの素晴らしい都市を失くした。そして更に大掛かりに
いくつかの王国、二つの河、大陸も一つ。
どれも懐かしいけれど、大事に至りはしなかった。

たとえあなたを失っても…
そのおどけた笑い声やしぐさを愛したけれど

私は自分を偽ったりしない
“失うことの術を習得するのは難しくないから”
たとえそれが とても(書いてしまえ!)悲しいことに思えても

 

 

ONE ART

   【Elizabeth Bishop】(1911-1979)

The art of losing isn't hard to master;
so many things seem filled with the intent
to be lost that their loss is no disaster.

Lose something every day. Accept the fluster
of lost door keys, the hour badly spent.
The art of losing isn't hard to master.

Then practice losing farther, losing faster:
places, and names, and where it was you meant
to travel. None of these will bring disaster.
I lost my mother's watch. And look! my last, or
next-to-last, of three loved houses went.
The art of losing isn't hard to master.
I lost two cities, lovely ones. And, vaster,
some realms I owned, two rivers, a continent.
I miss them, but it wasn't a disaster.
--Even losing you (the joking voice, a gesture
I love) I shan't have lied. It's evident
the art of losing's not too hard to master
though it may look like (Write it!) like disaster.