今年は月のノード軸の移動が7月にありますが、ノードが牡牛座/蠍座の初期度数に来ているため
蠍座のルーラー冥王星とノード軸がいまTスクエアになっています。
月のノード軸(ドラゴンヘッド/ティル)は、魂の進化のレッスンと出生図での魂の履歴書をあらわしています。
また月のノード自体が感情的な統合のレッスンであるため、深い怒りの感情&潜在意識の未統合のシャドー:蠍座&冥王星が、山羊座にある残り10日ちょっとの今。
カルマの主:土星が支配する山羊座の最終度数に来ている現在の感情的な内省、振り返りはとても大事です。
カルマは過去にだけあるのでなく、今の内省そして未来への意図と共にある。
『ペルセポネーの帰還』
Frederic Leighton – The Return of Persephone [from Frederick Lord Leighton]
青いマントはヘルメスはん。冥界にも行ける翼のあるサンダルを履いている。
ペルセポネーという名前は、プルートに拐われたあとのプルート夫人みたいな名前であり、穀物の女神セレス(デメテル)の娘の名前としては処女(おとめ)を意味するコレーであった。
麦穂を持つ乙女座の乙女は、このコレーという説と正義の女神アストライアという説がある
山羊座は時間をかけ権威(オーソリティ)になっていくサインですが、冥王星がパワーを示すため土星と冥王星の組み合わせは権力(パワー)の行使と権力闘争(パワーストラグル)が示されます。
山羊座の最終度数にある冥王星と同じく、山羊座のルーラー土星もいまは水瓶座の最終度数に来ているので、
いまの冥王星/土星の30°は、両者の33-35年会合サイクルの最初(opening)の30°セミセクスタイルでもあります。
山羊座のルーラー土星が山羊座22°で冥王星と会合して冥王星/土星のサイクルが始まったのは2020年でした。
土星は支配する山羊座で冥王星と会合したので、この最初の30°は、自己と他者の間で繰り返された権力と権力闘争をめぐるシャドーの所有し直しは、
出生図に土星/冥王星のアスペクトが強く影響している人に限らず、誰にとっても重大なテーマだったはずです。
私はcloseingの30°をオーブ広めで出生図に持っていますが、自分の会合ポイントがBML(リリス)に重なるので、女性の自立や権利に否定的な年配者の意見に子どもの頃から敏感です。
「あのおじさん(土星)嫌い!」
「あのおばさん(土星)嫌い!」
出生図の土星は、実際にいじわる爺さんやいじわる婆さんの姿で現実に現れて来ますが、
これは出生図の土星を上手く使っていないですよ、という星からのシグナルです。
土星は自分で自分の意欲をコントロールしながら発達していくところなので、この権力と権力闘争のサイクルを意識的に捉えて
自分をコントロールしてくる(まだ土星を上手く使えない若い人はそう感じる)権威(オーソリティ)との権力闘争に打ち勝ち、
正しい権威のあり方のロールモデルに成長していく周期になります。
その意味で2年3ヶ月水瓶座にいた土星は社会正義の新しい姿がどのような姿であるか、新しい時代の権威について、私たちに教えてくれていたのです。
土星は何かの専門性について熟達:マスター/マスタリーいくところですが、その熟練の技こそ「統制の内的所在」と呼ばれる感情を生み出します。
みずからの選択と経験が、天命や幸運や他のひとに決められたものでなく、自分の支配下にあると感じられる感覚です。
出生図に冥王星土星のハードなアスペクトを持つ場合、最初のうち統制の外的所在(親や上司)からのプレッシャーをきつく感じますが
そのテンション(緊張)の外的所在に気づき、シャドーを意識の光のもとに所有し直して自分を外圧から開放し、
緊張感をみずからのやる気の内的所在に感じられるまで、目標に熟達熟練していった結果
新しい権威のロールモデルとして、とくに本人が正しいと感じられる権威を体現できる者として
成功を治め、繁栄する構造(ストラクチャー)を手に入れることができます。
プルートは冥府の王なので地下資源、地下鉱物をたくさん持つ大金持ちの神です。
なので牡牛座の化身、穀物の女神セレス(デメテル)と娘をめぐり対立したのです。
これはハードアスペクトのひとほど、エネルギーの投資が大きいので、深い達成感と満足感を自分の人生に得ることができます。
なぜなら、ある技術に熟達するためには、自分が心地良いと感じられるコンフォートゾーンの外に繰り返し出ることが求められます。
つらくてもあきらめない、という感情は、その行為に没頭できるほど価値を感じていて、
そんな情熱を人生に見つけることができたという実感を得ているからこそできる行為です。
相手を自分の意見に従わせようとコントロールしてくる相手と遭遇するのは、けして気分の良いものでは無い。
山羊座に土星木星火星冥王星が集合した2020年を思い出してみてください。
土星/冥王星はけして居心地の良い感覚ではありませんが、変容を繰り返した向こうには、
深い実感のなかで人生を肯定できる、最高の良い気分を味わうことができます。
山羊座は集合の象限なので、土星は自分の意図を集合の意図に一致(アライメント)させる必要がありますが
冥王星は成長の象限である第3象限(quadrant)の蠍座にあるので、変容(エンパワーメント)はみずからの自由意志(フリーウィル)で変わって行くことができます。
過去に自分の成長を阻んできたシャドーは、自己にとって真のアイデンティティに気づかせてくれる大切な財産だったのです。