地球から見た太陽が、天球に区分された占星術の山羊座サインに入る瞬間、北半球は冬至になります(南半球は夏至です)。
1年でもっとも短い昼と、もっとも長い夜が訪れる日。
自然界における季節的な変化は、ひとの心理的な変化も誘います。
二至二分(春分、夏至、秋分、冬至)の至点は、あるサイクルの終わりと別の新しいサイクルの開始が暗示される重要な占星術イベントです。
この日以降、太陽は復活を開始し、人間もまた太陽と同じように、新しい新年を迎える準備を始めます(陰から陽への転換点)。
冬至を迎える前、ひとは暗くなっていく初冬の日々を内省的に生き、死期を感じる暗闇のなかで熟考を重ね(=蠍座)、
やがて人生の意味、形而上学的な考えとを探求する旅を続けてきました(=射手座)。
今回の冬至は、人類の歴史的なひとつのサイクルの終わり、新しい時代と文明の開始が示唆される巨大なエネルギーシフトが起こる冬至です。
二至二分のホロスコープ(天体図)は個人、そしてマンデーン(社会情勢)の新しい傾向(トレンド)の到来を示唆します。
日蝕&月蝕図もまた社会情勢を暗示しますが、どちらかといえば蝕は国家や個人の変化との相関が強烈です。
宇宙のポータルがひらく蝕は、国家、そして個人の劇的な軌道修正、新しいステージの出現、何より運命的な出来事(カルマの精算を含む)が多いと感じられます。
天体図の力学(ダイナミクス)の始動、物事全てのスタートという意味では、牡羊座に太陽が入る春分図が1年を占う上で重要になりますが
冬至は社会や時間という現実世界が凝縮された山羊座に太陽が入るため
社会に与える影響力の大きさ、という意味で、冬至図から読み取れる傾向は非常に重要なものがあります。
今年の冬至図、東京チャートのアセンダント(地平線)は獅子座、そのナチュラルハウス5ハウスに冬至となった山羊座0°太陽と水星のコンジャンクト(合)があります。
国家も個人も、みずからの運命を覚悟をもって切り開く使命を負っています。
山羊座の責任ある態度を、妥協せず打ち出していくことを余儀なくされます。
すべての行動と決断には、結果責任と説明責任がともないます。
目指すは他の誰も真似できない、オリジナルな個性、世界でひとつだけの花です。
現実世界の時間を支配しているのは、山羊座です。
社会と世界のなかで「運命の時」がまさに到来します。もはや後戻りすることはできません。
山羊座の支配星である土星も、土星と同じく社会天体である木星も水瓶座0°に位置し
翌朝午前3時20分に合、今まさに重なり合おうとしている瞬間で冬至を迎えます。
次世代の主人公、水瓶座の支配星である天王星は牡牛座6°でブラックムーン・リリスと合、現代の資本主義の暗い側面をあらわにしています。
この牡牛座6°天王星と、牡牛座の支配星である金星、射手座7°金星が150°クィンカンクス、不均衡と不調和のジレンマのアスペクト。
景気はいったん暗い冬を迎えます。
ただし個人はニューエコノミー、新しい経済システムに合わせて自分を変化させ、すりあわせていく時間がたっぷり与えられています。
山羊座は試練と制限を与えますが、この山羊座の厳しいテストを受けることで、進化のための土台づくり、自分の研鑽を積む時です。
冬至の後は、地上の光が増えていくフェーズに入ります。
私たち個人は、この世界と社会が一見、いかに深い闇に閉ざされているように見えたとしても、けして光を見失うことはありません。
冬至は、暗黒の本質的な神聖さを理解する機会です。
天王星が順行に戻るのは来年1月14日です(そのあと10天体順行)。あらゆる本格開始は年明けです。
年明け1月から水瓶座木星が牡牛座天王星と90°、水瓶座土星も2月から90°、2021年いっぱい続く木星と土星の90°スクエアのフェーズ(第3四半期)。
2020年3月から7月2日まで、水瓶座土星90°牡牛座天王星は急激な社会のリモートワーク、オンライン化として現れていました。
もう後戻りできないほど、社会のオンライン化が進みます(オンライン化の後押し=コロナ禍は、この冬至フェーズは少し覚悟しておいたほうがいいのかもしれません)
ただし、土星も木星も水瓶座に入れば、かなり未来志向な社会に変化します。
火星は牡羊座23°で準惑星エリスと合、23日にオーブ0°で山羊座冥王星と90°スクエア。
個人は後悔しない生き方を選び、そこに選択と集中、自分のリソースを投下します。
火星は牡羊座の支配星であり、戦争の神マルス(マーズ)、準惑星エリスは不和と争いの女神から名づけられている。彼ら彼女らの不吉な結婚が暗示されます。
日本のチャートはMC(天頂)と火星が合。
生命の危機、暴力や事故の多発、災害に最も注意すべき時間帯です。
年末前の12月第3週、クリスマス・イブ前の頃の行動はとくに、ご注意ください。
春分までは危険地帯をくぐり抜けることになります。
ただ今年後半は、ずっとこの牡羊座火星90°山羊座冥王星のアスペクトと私たちは付き合ってきました。
かなりのひとは鍛えられ、耐性があります。過剰に心配しないでください。
株式市場のワクチン・バブルは、何かをきっかけに落胆させられるようです。
コロナ禍の最終の暗さ(と信じたい)は8ハウスにある魚座海王星と山羊座冥王星の60°セクスタイルの長期座相、その魚座海王星側に月が寄り添っていることです。
この長期座相自体は、人類のスピリチュアルな目覚めであり、人類が困難を乗り切るため、霊的進化でひとつになれる、多くの真実の気づきが与えられる星回りです。
夜明け前がいちばん暗い時ですが
それでも、明けない夜はないのです。
暗闇の向こう側に、光を見つけることができます。
21日に冬至、日付が替わって22日の午前3時、2つの社会天体、木星と土星が水瓶座0°で大合流します(グレートコンジャンクション)。
これは現行よりさらにリベラルな、新しい世界秩序(ニューオーダー)の開始を示唆する惑星の19-20年サイクル(2つの天体の合から始まる公転周期)です。
実際、夜空でも木星と土星は隣り合って並んでいるのを目視できます。
水瓶座と水瓶座の支配星である天王星は、客観性と大局、高い視座から問題をブレイクスルー(突破)させる解決策、アイデアと気づきを与えます。
脳で感じる電気的なショック、雷に打たれたときのような閃光のひらめきと覚醒、目覚め(Awakening)
革命を志向するリベラルな価値観、進歩と洗練(アップグレードさせる)、理想と希望に満ちた未来のビジョンを持っているエネルギーです。
友情とグループ、そして地域と志を同じくする人びと(=コミュニティ)、社会(ソーシャル)な権利と正義、科学とテクノロジーのハイテク化、航空や天文学の分野、オンラインを含むネットワークを管轄します。
社会天体である土星と木星の2つの天体が水瓶座に入り、新しい木星/土星サイクルがスタートすることで
政府機関や企業、大学など高等教育、社会の広範囲にわたるシステムが、よりリベラルな変革を志向し始めます。
2020年は土星木星とともに山羊座にあった冥王星、この死と再生の星は来年も山羊座の後半度数に残りますが、2023年には冥王星もまた水瓶座に移動します。
木星と土星は水瓶座で、冥王星が到着するための道を開き、革命の先鞭をつけます。
2026年には、月のノード、北の交点であるノースノード(ドラゴンヘッド)まで冥王星とともに水瓶座にあります。
この2026年は水瓶座の支配星、天王星もまた、2026年4月24日に水瓶座と同じ風の元素の星座、双子座に移動します。
風のサインが好む知的発達、スピードと知的財産(モダンアートのような芸術も含む)の重要度が増し、テクノロジーの劇的な発展と進化が予測される世界です。
けれども水瓶座に土星と木星が進行している現在、 私が世界に対して感じているのは、水瓶座が希望を見失っている時の低い波動、
すなわち世界中の人々を覆っている、冷笑的でシニカルな水瓶座的態度だ。
水瓶座は絶望すると、対象に参加せず、冷淡でシニカルな評論家的態度、醒めた視点で物事を見ている。
けれども、それは多分、コロナ以前の旧時代をよく知っている、大人たちだけの態度だ。
子ども達と若い人々は、きっと違う。
おそらく彼らから最初に、水瓶座の高い波動、希望と理想を取り戻すだろう。
水瓶座のマーク♒は波動、バイブレーションをあらわしている。
彼らの希望のバイブレーションが地球を包み、再生させ、新しい文明を創造していく未来が、この先に待っている。
そして私は、コロナ禍を生き残った大人の全員が、コロナ以前を記憶している
(でも懐かしくはない)
旧世代、古い人間になろうとしている。