水星は今日、東方最大離角。水星はいま夕方の空で見やすい
2022年9月10日、この日の夜は12星座のラスト、魚座の17度で満月が起こりますが、
その前のお昼12時37分から、太陽系内惑星の水星が約3週間(約24日間)の逆行運動を開始します(天秤座8°55')
惑星という天体の呼び名は、並びに変化のない星座のあいだを、惑星だけが惑うように動いていくことから名づけられました
惑星が星座のあいだを西から東へ動いて行く時は順行、反対に、東から西へ動く時は逆行
進行方向を転換する惑星は、いっとき留(ステーショナリー)となって動きを止めている状態に地上からは見えます
また地球から遠い天体ほど、移動の動きは遅くなります
太陽に最も近い惑星、水星はどの惑星よりも頻繁に逆行し、平均して年に3回(4回のときも)、3か月に一度、一度に約3週間(約24日間)逆行します
普通は4回連続して同じエレメントで逆行します
英名ではマーキュリーと呼ばれる伝令使ヘルメス(ゼウスの末子)
水星の逆行は、うっかりミス、もの忘れ、コミュニケーションの行き違い、テクノロジー機器の故障、神経質な不安や神経過敏、移動や旅行、計画の遅延、文具などアイテムの紛失をもたらします
これは双子座のルーラー(支配星)である水星が、左脳的知性=合理的マインド、コミュニケーション=情報交換と移動に関連することが原因です
(ギリシア神話のヘルメスは頭脳明晰、そしてスピードも飛ぶたび記録更新)
一般的には水星逆行はメリットというよりも厄介なものと見なされていますが、水星のもつ内省する力を積極的に活用し、計画の細部にこだわる、忘れていた過去のアイデアを思い出すなど有意義な効用がある時間帯です
(風のエネルギーを地に落とし込む。これは水星を同じく支配星とする乙女座の内向的水星の使い方。惑星間のアスペクトで例えると、水星/土星間のアスペクトにも似ている)
毎年、1年のうち9週間は、過去3ヶ月間に行ったことを再考し、この約3週間を自分を見つめ直すために使う定期的な星のサイクルです
ヘルメスの杖ケーリュケイオン、医療神アスクレーピオス(衛生の女神ヒギエアの父、師匠がケイローン)も持つ
前述したように水星が逆行しているあいだは、占星術で水星をルーラー(支配星)としてる双子座が管轄している分野はすべて注意が必要です
双子座はホロスコープの元型として3ハウスに位置し、移動や情報処理、コミュニケーションを中心とした日常生活の多く、左脳と神経系、また兄弟姉妹を意味します
以前からこじれていた兄弟間の問題があれば、この時期に解決できるかもしれません
水星の逆行中は、手帳や文房具のような筆記用具の紛失も起こりやすい時です
双子座&水星は学びのエネルギーであるため、逆行中に資格試験などテストを受ける予定の方はとくに注意
ペットや子どもたちの迷子(神隠し)も警戒してください
双子座とその元型(水星&3ハウス)が属する風の性質は、横軸の方向に移動し、他者と他者のアイデアを知り、理解し、つながっていこうとするコミュニケーションに関連します
今回は双子座と同じ風のサイン、天秤座にいる時に逆行を開始するため、コミュニケーションに与える影響は良くも悪くも絶大です
水星逆行中のコミュニケーションは、相互の誤解や齟齬が生じやすいため、相手を不誠実に感じたり、また実際、信頼できない相手がもってくる儲け話、投資詐欺やロマンス詐欺には(サインが天秤座なので交際関係は特に)注意が必要です
商談や投資は流動的であり、明らかに準備不足な新しい契約は、避けたほうがいいとされます
今回は天秤座8度から逆行します
天秤座は正義の女神が持つ天秤がシンボル=法律に関係する契約文書はよく確認してください
社会生活においては、何気ない会話でも言葉に注意を払い、SNSでの挑発的な議論に乗らない、言葉尻をとらえて反応しすぎない、他者と喧嘩にならないよう気をつける
主に情報と交通の分野、あらゆるメッセージのやりとり&セキュリティ、メッセージを配信するデバイス機器の故障、旅行に関係することには注意が必要です。
パソコンの重要データをバックアップし、スマホの送受信システムと迷惑フォルダ内の再確認、メッセージの内容は送信する前にもう一度、チェックする
秋分の頃に、牡牛座天王星と水瓶座土星のオーブの狭い90°スクエア(4回目)、厳しい角度があるが、これは何度も通信障害、ITインフラの制限として出現している
水星は神経(これは双子座&乙女座両方の性質)と、左脳的論理思考をつかさどるため、特定の物事に普段より過敏に反応し、強いこだわりを見せるなど、神経質な不安、神経痛の症状があらわれやすい体質のひともいます
気象病(低気圧症候群)など反射神経に関連する悩みがある人は、ホルモンバランスを整える漢方やハーブティー、サプリを摂取するなど、健康に留意
とくに注意が必要となる時間帯は、水星が逆行&順行のため留になる逆行&順行日の前後3日間です。
逆行前後3日間は、意思決定、コミュニケーション、通信、交通と輸送について、とくに注意が必要です
ただ水星を支配星とする双子座&乙女座はホロスコープの柔軟宮です
今回は水星を支配する双子座11°にある火星と風同士の120°トライン(分離の2°20')が
(魚座17°満月の満月軸と火星は柔軟宮のTスクエア)から始まる水星逆行
柔軟宮の双子/射手座の軸は学習・移動・そして異文化理解の軸です
現代社会でますます強まっている共生のためのダイバーシティ=多様性に対する理解
多様性はそのまま複雑性も意味します
多様性のもつ複雑さを直観的に理解する→牡牛座天王星90°水瓶座土星(リソースの制限&固定化された価値観による葛藤)の行き詰った現状に風穴を開ける経験、ブレイクアウトのヒントになるかもしれません
また柔軟宮は何か実際に問題が発生したあとでも、オープンマインドの態度、知恵と工夫によりミスを修正できる頭の柔らかさを学べるエネルギーです
何が起こっても、オープンマインドな態度で物事に当たってみる
現在の計画が万全でなく、変更が必要になる場合は、より完璧な完成を目指して、不慮のアクシデントが起こるべくして起こり、一時停止します
これら水星逆行中のアクシデントは、軌道修正することでより良い結果を導くための事故です
謙虚に問題解決に挑みましょう
水星のスピードが出てくる2日後以降は、逆行中でも留の時間帯ほどには神経質になる必要はありません
(体調も含めて、むしろ解決策を探る)
前出したように水星が逆行と順行の前後3日間は、水星が留、ステーションの状態になるため、とくに注意が必要ですが、
この時間帯はアイデアとインスピレーションにたいへん恵まれる時間帯でもあります
このエネルギーを積極活用するため、スケジュールに余裕を持たせ、できるだけリラックスできる時間を確保し、アイデアと知性の洗練をぞんぶんに求めることに使ってください
天秤座はバランスの星座、そして支配する地の星座、乙女座に戻る。今回はの水星逆行は理論と実践のバランスについて実用的な訓練を積める機会です
牡羊座の木星とは逆行前と逆行後に2回も180°オポジット(=信念の再考。間違っていたバイアスに気づいたら素直に修正する)になります
水星逆行は、逆行のサイクル全体でいえば、水星が逆行と順行を始める際、留(ステーション)となり折り返す度数を通過するあいだの
2つの期間=逆行のシャドウ・フェーズ(影の期間)が重要期間として含まれます。
①8月21日(朝方)から、逆行がはじまる9月10日までの、順行している水星が逆行する予定の天秤座8°55から乙女座24°11'に至るまでを通過する時間、逆行前の最初のシャドーフェーズ
②水星が順行に戻ったあと、10月2日から10月19日(昼過ぎ)まで、順行に戻った水星が乙女座24°11'から、逆行を始めた天秤座8°55'を離れるまでの、水星順行後の2番目のシャドーフェーズ
水星が逆行のシャドーフェーズに入る時期(今回は8月21日頃)に、思いついていた閃きやアイデア、計画はとても重要です
9月10日以降の水星逆行期間に、そのアイデアが現実に実現可能かどうか、長期間、耐性ある計画であるかを確かめる機会であり、
また心変わりすることがないか内観し、テストすることができます
逆行期間のあいだ中、逆行以前の思考やアイデア、コミュニケーションの問題は常にテストされ、強化や修正のためのヒントを得ることができます
水星は、軽やかに風に乗って、横から横へ移動し、人々と物事をつなげていく機能
水星の左脳的思考と分析力は、知的好奇心を刺激し、私たちに教育と学習についての飽くなき興味をもたらしてくれる惑星です
逆行水星は秋分の日に天秤座0度で太陽と内合してから乙女座に戻る(前回の水星逆行時は双子座0°内合)そして山羊座冥王星と120°トライン
水星が逆行している期間は、予期せず過去の知り合いと偶然の再会する事があります
今回は対人関係を示す天秤座で逆行するので、この傾向は強まります
また、こじれていた兄弟間の問題を解決できるタイミング、仲直りも期待できます
天秤座はもともと他者に配慮できる、他視座から自分を見つめ直すことができる優しい星座
ルーラーの金星は愛の星です
もしくはカルマの昇華のために、再会してもあえて復縁せず関係をきれいに解消する選択もあり得ます
すべては自分の胸の内が決める事
水星の逆行時は、自分の内なる声に耳を傾けるときです。
外惑星は5つも逆行中です。社会から求められる役割を演じる事より、内なるガイダンスを尊重してください
日々目まぐるしく変化する忙しい現代社会に、自分の心までも無理やり合わせ、人生を早送りする必要はどこにもないのです
年末は12月29日から山羊座で水星逆行(来年の1月18日まで)