木星は太陽系最大の惑星です。
占星術では射手座のルーラー（支配星）とされています。
このスーパービッグな木星が、巨大隕石が地球に衝突するのを防いでいるという説もあります。
占星術においても、木星は古代から最大のラッキースターとされています。
(Evgeni TcherkasskiによるPixabayからの画像)
2021年5月14日、日本時間の7時36分、木星が天球の12星座区分(=獣帯)の水瓶座から魚座に移動する、占星術上での大きな天文イベントがあります。
木星は各星座サインを7-13ヶ月かけて移動し、12年周期で天球の12星座をひとまわりします。
5月14日に魚座サインに入った木星は、6月21日には魚座2度で逆行運動を始め、7月28日にはふたたび水瓶座に戻ります。
そして年末12月29日に、魚座にもう一度イングレスすると、水瓶座に戻ることなく本格的に魚座サインを移動します。
惑星がある度数を最初に通過したとき起こった出来事と、逆行運動により再びその度数を通過するとき起こる出来事、
さらに順行して再通過するときに起こる出来事は、相関する確率が高いとされます。
つまり今回、木星が魚座の初期度数に一時滞在することで、年末以降の2022年の初め、木星が魚座の初期度数をふたたび通過する頃に起こる出来事の予兆を経験することができます。
いまの日本人の最大の関心事、すなわち東アジア人種には毒性が強いとされるインド変異種が5月14日から7月27日までのあいだに感染拡大の様子をみせるか否か
そしてワクチン接種や治療薬が、このインド変異種に有効か否か、ということです。
魚座（海王星）と木星の組み合わせは、引き続きパンデミックとして現れる可能性があります。
COVID19は、長期座相である魚座海王星と山羊座冥王星の60度セクスタイルの、冥王星側を木星が通過していたときに世界中に広がっていったからです。
木星は1846年に発見されるまでは魚座も支配していたため、今日においても魚座の副支配星です。
木星も魚座のルーラー海王星も、どちらも拡大基調の惑星です。そして世俗的な欲望を越えたい憧れと精神的欲求をもつ、すなわちスピリチュアルです。
最近テレビで見かけるマジックや占いもさらに流行するでしょう。コロナ禍は人々の精神を疲弊させ、将来について不安にさせています。
C・G・ユングは占星術を古代人の心理学と説明しましたが、占いはあくまで自分自身をよく知るためのツールです。
また未来予測のための判断材料に参考できる古代からの知識の蓄積です。
あくまで普段の自分とは違う物事の見方を導入することで、自分自身を多角的に分析し、成長の機会を発見するためのテキストのひとつです。
自分の人生を他人が占う占いまかせにしてはいけません。自分のことは自分がいちばんよく知っている状態が本来あるべき姿です。
自分で自分のことを客観視し、自分を成長＆進歩させるために、普段とは異なる視点と材料を提供するのが占術です。
また異なる見方の提供という意味では、洋の東西に占術の優劣はない、というのが私の基本的な考えです。
私が観察している限りでは、前世でどこで生活し、どんな占術と関わったかの違い、という印象です。多くの人が、自分が前世で関わった占術のほうに親しみを感じます。
木星の拡大基調は、機会、富、信仰につながる各人の可能性（ポテンシャル）の探求から始まります。
そこから精神的＆物質的豊かさを導く成長、拡大、法律、信仰、倫理を、射手座と木星は象徴します。
真理を探求するためには、オデッセイ（冒険旅行）する必要があります。
それは個性化を目指すエネルギーの火星座らしく、あくまで主観的な信仰および信念、個人的感情の開発と支援の感覚を表します。
そこから派生して宗教や信仰といった文化、また大学や研究機関など高等教育と教師も射手座と木星に関連します。
しかし木星が否定的にあらわれる場合、その人は不道徳で過激になります。偏見や差別など妄信的な主張を抱く場合があります。
現在、双子座/射手座を移動している月のノード軸が魚座海王星とTスクエアになっていた2020年の後半、人々がそれぞれ信じている主義や信条を声高に主張し、世界が分断されていたことは、まだ記憶に新しいはずです。
また魚座木星の否定的側面として、魚座の完璧主義が過度に増長される危険があります。
過去において、あまりにも多くのことを期待していた結果として、他人の意図にたいして逆に不信感や疑念を抱くようになったり、木星はときに悩みを誇張する傾向があります。
木星が2020年の年末から今日まで水瓶座を移動しているあいだ、私たちは他者との友情やコミュ二ティでの信頼関係の構築に努めてきました。
誰もがコロナ禍の社会のために我慢し、努力を続け、献身的であったのはまぎれもない事実です。
木星は魚座に入ると社会機能として困窮者を救済しようとします。
それを支持するリベラルな感覚は、まぎれもなく水瓶座木星下で育まれた社会正義、人間が人間らしくあるための正しい社会秩序です。
そこには未来への確かな希望があります。
冒頭でも述べましたが、占星術の木星はシンプルに言えば吉星です。
魚座に出生の太陽や月、惑星や感受点がある人々には、大きな成長と富の機会、おおいなる守護と祝福が与えられます。
占いには心理学的側面以外に、呪術的側面もあります。
みなさんのホロスコープの魚座のあるハウスには、これから富と幸福が訪れます。
魚座には神々からの恩寵、宇宙からの無条件の愛が示されています。
